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VOC測定、削減

2007年09月01日

日本WPAが業界紙記者に環境対応の新しい「水なしVOC削減印刷方式」を発表

日本WPAは8月31日(金)、東レ株式会社本社会議B室で、印刷業界紙、12社の記者の参集のもとで記者発表を催した。
この席には田畠久義会長、依田英祐理事、小川勇造理事、五百旗頭事務局長、それに製品で協力を願った、大日本インキ化学工業株式会社の金子雅道部長、東レ株式会社の島地啓部長が出席して、説明にあたった。
水に溶ける性質をもった画期的な環境対応インキ、W2インキ(水洗浄性インキ)の実用化のめどをつけ、「水なしVOC削減印刷方式」として発表した。
都市型産業の印刷産業は業界全体として、VOCの放散量はわが国では塗装業界に次いで、ワースト2の地位になっている。大気汚染防止法の意図するところから見て、我々印刷人はVOCの放散量を極力削減することを目指さねばならない。中小オフセット印刷工場でのVOC放散量の測定事業を重ねた結果、その発生源の第1が湿し装置から、第2が洗油を使う洗浄から、第3がインキからであることがわかってきた。
第1点は水なし化で解消できた。
第2点が今まで問題とされ、非洗油化で洗浄をはかるにはW2インキの登場が待たれていた。このインキは水系の洗浄液でインキ洗浄ができ、VOC放散を極端に抑制できる利点を持つ。今まで待たれていた革新的なインキの実用化にこぎつけることができた訳である。
第3の点、このW2インキはその性質上、VOC放散量も低く抑えられている。
水なし版とW2インキを使うと、そのVOC発生量は今までの水なし・洗油洗浄から見ても1/10ぐらいに抑え込める。
この新製品の環境面での有利さを訴求し、印刷人の責務として一層の認知と普及を目指してゆく。よって、W2インキを使用するとき、バタフライロゴと対にして、新しく制定したW2ロゴを印刷物に掲示する。
なお、W2インキの実演をIGAS展の会場で桜井グラフィックシステムズ様の466SD(菊半裁4色機)印刷機を使って実演する。
また、9月21日(金)午後3時から国際水なし印刷セミナーを開催することになった。この催しはベルギー、ドイツ、米国、中国から水なし印刷会社の要人を招聘して、その使いこなし方、ビジネスモデルを勉強する内容である。
活発な質疑応答のもと記者発表は4時に終了した。