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2016年06月15日

欧州市場での水なし平版は、新たな進化を加速中

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6月3日,drupaに先立ち、チェコ共和国の東レの水なし平版工場を見学した。
東レは2013年、中央ヨーロッパに位置するチェコ共和国で、水なし平版の製造工場を稼働させた。
欧州市場での水なし平版は、日本とは異なる独自の進化を遂げている。商業印刷に加えて、水なし印刷の特性を生かせる分野に特化した販売戦略を採用している。
主要な印刷分野は、新聞印刷、ラベル印刷、セキュリティーカード印刷、CD/DVDへのダイレクト印刷などである。
既に欧州の新聞印刷分野では水なし版は確固たる地位を占め、KBA社の水なし印刷専用機用に水なし平版を19社の新聞社に納入し、全新聞に占めるそのシェアは10%にも達している。drupaの最終日には、20社目の新聞社がインド洋上のLe Union島に誕生したことを、KBA社が発表した。
さらには、水なし平版の特長を生かしたセキュリティカード分野への販売も活発で、欧州各国のIDカード(日本のマイナンバーカードに相当)やパスポート、運転免許証などの印刷に採用されている。UV印刷に優れること、超高精細印刷が可能ななことなどが評価された結果である。
さらに水なし版のUV印刷適合性、非吸収体原反への印刷適合性により、CD/DVD印刷などで高シェアを占めており、欧州の水なし版は、新たな進化を加速している。