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2013年04月06日

これぞ生産性と環境のベストミックスだ

4月5日、株式会社ウエマツの戸田新工場の工場内VOC測定を行った。3月末に古い測定器で計測をしたが、測定器の調整ミスで正常に計測することができなかった。今回は念を入れ、測定機も新しくした2020PROで行った結果、素晴らしいウエマツ・戸田工場の姿が浮かび上がってくれた。
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左のA機はダブルデッカー4/4・8色機で17年の経年機である。これを整備し、水なし化することで以前、露見されていたファンアウト現象を押さえ込むことに成功し、本機は再度、現役復帰してくれたのだ。品質面での改良が図られただけでなく、計測の結果、新鋭の水あり兼用8色機より、はるかに低いVOCの放散値を見せている。この機械から出ているVOC値は平均28.7ppmで、水ありのB機から見ると半分以下ではないか。全ての水なし機がこのような結果となならなかったが、言えることは確実に、水なし化した機械のVOC値は低く出る。
ウエマツの技術陣が取り組んだこの着想はまさに、環境面から見て大変素晴らしいことを実践されている。カーボンフットプリント(CFP)の観点から見ると、既存機をさらに延長して使用することにより、新台1台分のCFP値を節減したことになる。日々発生するVOC値を大幅削減し、合わせて新台1台分に相当するCFP値を削減する画期的なサステナビリティ(資源好循環)を実践してくれていたのだ。
むろん、最新の水あり新鋭機の生産性の実力には経年機ではかなわないが、要は印刷総需要が伸びない世の中で、このような両者の合わせ技のベスト・ミックス手法を編み出したことは実に素晴らしい。
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工場内と外の主要なVOC放散ポイントを計測してみた。このオレンジ色の部分、排気されているVOC値は工場内のVOC放散値より低いではないか。徹底した、外への排出防止に努めている姿勢が読み取れた。各階の資材庫には廃ウエスドラムが置かれているのでやや高い値を示したが、最高でも70ppmに留まった。また、廃ウエスドラムにはしっかりと蓋が取り付けられていて、VOC対策は万全である。
4階の会議室は最上階の密閉された部屋になっているせいか40ppmを示した。これは何ら問題のない値である。感心したことは1階の水なしA機のVOC放散値は、4階会議室の値より低いのだ。それだけでなく、食堂と同等の値なのだ。
これは印刷室環境に大変勇気づけられるる朗報と受け止めた。昨年度、印刷界は胆管がん騒動に見舞われる不幸に遭遇した。こと、株式会社ウエマツはそれを撥ね退けてくれる、生産性と環境の調和と向上を巧みにはかっているではないか。株式会社ウエマツの工場関係者の努力に敬意を表したい。
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