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カーボンオフセット

2012年04月14日

第2回PP-Cloud研修会が4月13日に開催

我々の印刷サービスCO2計算ソフトPGGは3年前にFileMaker Pro版を会員の希望者には4回の講習を条件として、無償でリリースさせていただき、カーボンオフセット事業の実績を積ませていただいた。50社足らずの会社にリリースさせていただいたが、中には休眠の先も出てきた。むろん、熱心に取り組まれるところが先導してくれ、カーボンオフセットの実績も相当に積んでくれた。この1年でも、800トンのカーボンオフセットの実績に達しようとしている。
この第2期(2011.04.01〜2012.03.31)では、経産省の主導する国内クレジットを800トンに切替え、カーボンオフセット事業に取り組んだ。折りしも東日本大震災が起き、被災地域への義捐金を付加した独自のクレジット商品を作り上げ、社会貢献色を色濃く出したものとさせていただいた。義捐金口座に積み立てた金額は120万円強となり、6月の総会時に日本赤十字社に寄贈させていただく運びにしている。
今期(2012.04.01〜2013.03.31)は昨年11月に経産省が打ち出した「東日本大震災復興支援型国内クレジット」を運用することにした。このクレジット(排出権)も社会貢献度の高いもので、カーボンオフセット代金は1トン当たり、1,500円と前期のクレジットに比べ半値近くの値下げとなった。加えて、この内、750円分は本プログラムの趣旨に賛同して参加する排出削減事業者(クレジットの出し手事業者)から東日本大震災被災者に義捐金として回される。クレジットの使い手は1トン、1,500円のクレジットを購入する感覚で、その実、半額は震災支援に向けられている社会性の高いスキームとなっている。
計算ソフトPGGはスタンドアロンから、クラウドへのアクセスでの計算に切り替ったが、排出原単位の更新、改訂とか、不正使用の防止には大変効果的である。とは言うものの、使い勝手が今までと違い、使い勝手のコツ、運用の仕方を渡辺秋男さんから、懇切丁寧に教わった次第である。
カーボンオフセットとは地球温暖化防止のために、消費者、一般市民が高い意識を持っていただくためのツールである。この普及には印刷媒体を活用するのが、この方面の識者の見立てである。印刷物の余白部にカーボンフットプリント(CFP)とか、カーボンオフセットを見せ付けての、消費者へのCO2意識の喚起を図ることはますます、急務なものとなろう。ところが、予備知識のない発注者に、印刷会社が仕掛けるには、多々難義を強いられるが、発注者が少しでも予備知識を持っていると、すんなりと採用していただける。今後、このような観点からCFPとか、カーボンオフセットのマーケティングの必要性が出てこよう。
この研修会には14名の方が、ご参加いただいた。メインテーマは、この度、母校の早稲田大学で環境の研鑽を積まれ、博士号を取得された、清水宏和氏が「PGG-CLOUD-印刷サービスにおけるLCCO2を活用した環境特性・経済特性の改善—」という内容で公演してくれた。 http://www.slideshare.net/ShimizuHiro をぜひ、ご覧いただきたい。
一連の講演の録音を収録し、CD-ROMに収めさせていただいた。ご参加いただけなかった方に、無償で配布させていただいている。