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カーボンオフセット

2011年02月19日

カーボンオフセット研修会第2期は無事、26名が修了

(社)日本WPAの第2期カーボンオフセット研修会第4講座は2月17日(木)、東レ浦安第2本社(東京)と東レ中の島本社(大阪)を結んだ、2元講習の形で行われた。東京会場には14名、大阪会場には11名の参加社が集まり、さいご第2期最終の講座となったが、カーボンオフセット、PGGによる印刷物LCA計算の勉強を重ねてくれた。
第1講は、株式会社国宝社 社長 林庸光氏より、「製本におけるPCRついて」の話を頂いた。日本印刷産業機械連合会の事業に協力し、製本会社の実機の電力測定を行い、実測値が算出された。これをもとに精査し、近いうちに製本ライン機械の実測電流が公表される。すると、LCA計算でこれを2次データ(排出原単位)として使えるようになる。
PURの良さと、扱いにくさにつき、プロの目から見た率直な見解をいただく。製本ラインの2次データが決まると我々にとって、大きな福音となる。
第2講は、株式会社太陽堂成晃社 社長 宮本武紀氏より、「表面加工のPCRについて」の話をいただく。表面加工の排出原単位の数字を実測で調べ上げ、確定数値を披露していただいた。
第3講は、事務局長より、「カーボンフットプリントとカーボンオフセット(CFP)ガイダンス」の話であった。昨年度から印刷PCRが制定され、経済産業省の後押しのもと、申請すれば無料でCFPマーク(秤マーク)を印刷物につけられるようになった。印刷物こそ、このような環境マークをつけるのにふさわしい商品であり、また、その媒体性から普及の先兵に立つべきであろう。ただし、実際に申請して、検証、取得の経験を積んだが、実務運用上では問題がある仕組みであった。しかし、ある種の印刷物には、使ってもらえるし、手持ち商品を増やす意味でも、商品に加えるべきであろう。
(社)日本WPAのカーボンオフセット排出権として、従来、CERを使っていたが、近いうちに地域活性化を狙った国内クレジットに切り替える。CERだと、排出権の代金を外国に支払い、金が外国へ流出するものを国内で還流させることができ、かつ、低炭素化へ役立つ、一石二鳥の施策である。価格的にも従来通りで、ぜひ、価値あるこの新商品で印刷物の拡販に努めていただきたい。」と、締めくくった。
中尾事業部長からは、カーボンオフセットの2年間の傾向と対策につき、解説があった。
会長田畠久義から、最後の結びの挨拶があった。
「昨年度はまさに、CFP元年であった。エコプロダクツ展でも我が会員が会場パンフレットのCFPマーク入りの仕事を受注し、商業印刷物PCRでは第1号の認証を得たものとなった。ぜひ、自社の商品としてCFPにも取り組まれ、実技の観点から、カーボンオフセットを薦めるのが、進め方ではなかろうか? 4回の講習ご苦労様でした。」
と、参加者の労をねぎらい、修了証を1名ずつ、手渡し17時に無地、終了した。
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無地終了した方には、田畠会長から修了証が手渡された