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2008年05月21日

Waterless Current2008年6月号を送信

6月号はオーストラリアで施行されようとしている「グリーン・マーケティングと取引慣行法」がとり上げられている。再製紙偽装などで環境宣言の信頼性を薄める中で、我々印刷人はこと環境について真摯に取り組むことをWPAのアーサー編集長は以下、呼びかけてくれる。
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FISHPRINTはオーストラリアの消費者委員会のグリーン・マーケティングと取引慣行法を歓迎する
(編集者注)「グリーン」製品、または、「グリーン」サービスのマーケティングのこととなると、オーストラリアは他国と違わない。ほとんどあらゆるビジネスがグリーン化して販促につなげられないか、何らかの局面を捜し出している。問題はこれらの環境評価の主張が紛らわしいか、または、よりひどく誤っている場合があるということだ。
これらのクレームに対処するために、オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)の取引慣行法では、環境面に優れた製品を購入したがる消費者願望につけこんだ過大な販売活動を禁止している。
独立している、法定の公益機関として、ACCCはグリーン・マーケティングと取引慣行法により、環境評価に関しての、誤った、紛らわしい主張の取り締まりを約束している。環境、または、「グリーン」を出張する会社はどこも、それが科学的に健全で適切に実現化されているかを確実にするべきなのだ。
現在、この法律は審議中である。違反者は行政と可能な限り行政解決と訴訟に向かい合う。
印刷業は根拠のないグリーン化主張に免疫性がない。ISO14001かFSCなどの証明は、印刷会社が自動的に「清潔でグリーン」であるとは意味しない。大豆油(植物性)インクを使っていると、実際のグリーン度以上の環境到達をしているとほめ立てられる。
オーストラリアのFishprint社のPeter Boothの以下の記事は、WPAメンバーのためになり、我々の会員のあり方について貴重な議論を巻き起こす。
私はACCCのグリーン・マーケティングと取引慣行法を歓迎する。
ここからいただくメッセージは、我々は広い包括な一般化された声明(主張)を使うべきでないということだ。それは、会社が単語とかスローガンまで止めると言うことか? 
不思議ではない?
「グリーン」とか、「清潔」、「最高のグリーン」、「グリーンとブラウン」、「エコ」、「素朴な」など?
この法律がこのようなマーケティング手法を沈める方向になると解釈する。
多くの会社がしばしば、”World’s Best Practice”(世界最高の実行)を主張に加えるが、誰が世界最高と言っているのか?
デヴィッド・鈴木(カナダの著名な環境活動家)か、アル・ゴア(環境に洞察をもつ米国・元副大統領)か、またはその会社自体か?
印刷工程で数百か何千リットルもの水を使用するのが、「世界最高の環境への実行」であろうか? 水なし印刷では全く不要なのに…私はそうでないと考える。
ISO14001とか、ISO14024(ライフサイクルの全体)を使用するだけで、「世界最高の環境への実行」であろうか? 私はそうとは思わない。
ISO14001は、ベンチマーク(運用基準)がなければ、単なる環境管理ツールなのだ。
この証明を取得した直後の会社と10年間、これを運用されている会社の違いをどう見つけられるであろうか。彼らは同じレベルにいるだろうか?
より長く運用されている会社は、理論的には先行されていようが、この証明書を保持する異なった工場で起こること(運用している内容)は誰もわからない?
ベンチマーク(運用基準)がなくて、また「ライフサイクル全体」のない証明は、粉飾表示ではないか?
100%の再生可能エネルギーを使用しないのが「世界最高の実行」であろうか?
私はそうとは思わない。
そこで本当に環境に取り組む会社と、それらしき会社とを整理して選別してみる。
その一般的な答えは:
また、コストがかかっている!
「グリーン」として自社を売り込み、金もかけるが、利益を削っての犠牲までしたくないのだ?
さらに、いろいろな費用がかかって、明らかに持続可能な結論の必要に迫られようが、厳しいものとなろう。
しかし、本気で気候変化に関して真剣になると、(すべてのマーケティングの基本がこれではないか?) 私たちはいくばくかの犠牲をすべきで、つまり、片手で金を握って、ポケットですべての金をねじ込むべきでなく、いくらかを地球という大地に返すべきなのだ。
ほとんどの印刷機を焚きつけている汚い石炭パワー(動力)は、私たちの産業立地の要因だが、最大の有害な環境影響となっている。
すべてのアルコールを節約し、これを再生する、しかし、それは単なる大海の一滴である。
私は、これらのイニシアチブが重要でないと言わないし、それらを採用し奨励するが、バランスよくことを運ばれたい。
いくつかの会社は、「認定されたグリーンパワー」供給者(電力会社)を使用すると言う。この法律では、その使用比率が何%かを明示することとしている。100%ならなぜ100%にしているかの理由を明確に述べないのか?
または、恐らく、10%買っておき、一般的な購入主張をして、人々をミスリードしようとしているのか?
「グリーン・マーケティングと取引慣行法」は、印刷会社の環境先導を思いどどまらせるものでなく、会社の主張をより正確で正直に行うのを助けてくれるものだ。
私はこれを歓迎する。そして、それほど遠くないうちに、エコ表示証明に関していくつかの明確に定義された線が明示されてこよう。
公衆は、これらのすべてのISO規格が何であるかを本当に知っているのか?
ここに、Peter Boothの考えがWPAバタフライロゴを支援してくれ、貴重なアップグレードにつながっている。彼の記事での説明のように、星の数が環境維持のレベルを表している。080526butterfly.jpg
以下に星の数で得点してはどうだろう:
ISO14001(星1つ)、ISO14024(星2つ)、オフセット手法によるカーボンニュートラル(星1つ)、放散抑制によるカーボンニュートラル(星2つ)、100%の再生エネルギー(星2つ)、水なし印刷(星1つ)などで5〜6得点とする。
公衆は、印刷人が使っている専門用語よりもむしろ、星の数を認識してくれ、この関連を分かってくれる。
大企業では、環境管理の学位をとった、働きがいをもつ正社員が従事し、彼らは多くの紛らわしい主張を真っすぐな線に直してくれる。
産業一般の趨勢として、我々印刷人がいわゆる周囲環境の主張と行為を明確にしないと、印刷購入者は幻滅するようになり、より多くのコミュニケーションをインターネットやメールを通し来る結果、これに忙殺されよう。
郵便料金と配布を活用すると、それほど多くの奨励の必要は生じない。
大会社は声明主張をメールすることによって環境を節約していると、テレビでのマーケティングを行う。
(もちろん、それは、印刷と3つの郵便料金の費用とは関係がない–皮肉すぎるか?)
印刷が本当に可能な限り良い方法で製造されて、100%の再生紙が使用され、コンテンツが使用の後に再生されるなら、これこそ本当に最小度の環境衝撃製品を提供できるのではないか?
水なし印刷に関して:
きっぱりと、言いたいが、水なし印刷業者は、より少ないパワー(動力)ですませている!
わが社は当初、水なしの導入の意図もなく、在庫の2003年型KBAの標準のプレスを買ったのだ。通水ローラーはオーストラリアでは標準的な仕様であり、ここ5年間でこの国に入ったほとんどあらゆる新しい印刷機にはついている。
自社の計画に則り、初年度、従来の水ありオフセットとして機械を運転していたが、偶然が重なり、一度水なしを試験して、その結果を見ようとしたのが機会で水なしになっただけである。
私たちが湿し水冷却ユニットを切って、低いレベルでIR乾燥機を動かすことで動力を節約している、(水なしでは、 より迅速に、より簡単に乾く)
水なしは品質と環境ではるかに良いので、我々は後戻りしていない。
Peter Booth, Director FISHPRINT Pty.Ltd.
447 Nepean Highway, Brighton East, Victoria, Australia