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2005年08月02日

講演録「官公需から見た水なし印刷 — 仕事の壁を被る! 道を開く —」

東京都教育庁  赤羽哲
JR四日本の職員態様に見られる理念無き行動規範や組織的対応の欠如は、鉄道への信頼を失墜させ、多くの怒りと悲しみを拡げている。また、新大阪駅構内の天井アスベストの放置には、安全第一の鉄道事業者の良識を疑い、再生に疑問を投げかける?
一方で、労使共同路線による危機意識欠如にして、斜陽の日産を、顧客第一と原価改善により奇跡の復活に導いたカルロス・ゴーン氏、これまでの事業本部制を廃止した上で、社員の意識改革に成功し、大きく躍進している卓越した指導者にパナソニックの中村氏がいる。
1 紙がおしゃべりをする?共生社会の構築に向けて?
本日は携帯器具の特別秘書として、「スビーチオ」を伴いました。そこで、容姿と機能を紹介しますので少しの時間ですがどご静聴をお願いします。SPコードの印刷で音声に変換されます。
取扱と疑義照会先(印刷の助言もしてくれます…
団体名 日本視覚障がい、情報普及支援協会 TEL03-3208-5023 FAX03-3208-5025
新宿区高田馬場 1‐9‐23 東京都盲人福祉センター3階
副理事長 能登谷 和則 氏
2 宮公庁の体質と展望
間違いがあってはならない立場から、前例踏襲と減点主義が役所体質です。私は、民間経験のせいか、役所の中では異質なタイプですが、公僕意識は欠如していません。
さて、第一線で教育条件の整備担当をしていた時、また、本庁で教育行財政の担当をしていた時に、以下の口頭説明のような前例打破の多くの経験と体験をしました。
仕事の壁は厚く困難でしたが、北風と太陽の心で挑戦すれば、おのずと道は開けてくるものです。
3 印刷産業は不況業種であった
バブル経済崩壊以降、チラシやカタログなどの主力商業分野の低迷や書籍離れの影響等に
より、2003年7月?12月印刷産業は経済産業省より不況業種の認定を受けました。
前年の同省の工業統計調査によれば、従業員4名以上で東京の事業所数4,659 箇所(全国
シェアの24%)、従業員数は84,847名で製造品出荷額は1兆9千億に及ぶのであるが…。
ここ数年は、CTP化(直接、刷版印刷)による印刷工程の合理化やデジタル化の取り込みで、一息状態であるが取巻く状況は予断を許さない。
4 中国市場に展望はあるか
ガイアの夜明け(東京放送)という番組で、北京に進出している北京陸通印刷公司の越智氏が紹介された。さしずめ「チャイナ・ドリーム」の状況と記憶している。当面は中国進出の日本企業を主とした顧客としているが…。
5 官公庁の発注と今後の展望
景気が好転し財政に反映するには1年から2年の歳月を必要とします。また、地方財政法によれば、最少の経費で最大の行政効果が、行財政運営での至上課題であり、そのためには、入札は避けて通れない選択肢の一つです。
そこで、発注側としては、機会均等に受注機会の確保に努める必要があるところですが、企業として社公的使命を来たしていないところには発注を躊躇します。例えば、高齢者や障害者を雇用していない、また、ISOを取得していないや「水なし印刷を導入」していない等が第一のハードルになります。しかも、グリーン購入法や京都議定書の批准による二酸化炭素の減少の開題もあり、環境は行政が主体的に取組む必要がある大きな課題です。
6 文祥堂印刷?で、水なし印刷を体験して
訪問して第一に思ったことは、一人一人が企業・組織の将来像と思いを共有化し、姿勢や行動に示していることには驚きました。
廃液の開題、製版セル、排紙用の澱粉、カラー印刷の上がりと紙の伸縮、デジタル化の状況、大豆油インキ等を多岐に渡り経験させていただきました。長所や短所を見た上で、今後は水なし印刷及び大豆油インキに関しては、以下の取扱をする予定です。
7 水なし印刷の団体・印刷のプロの皆様に期待すること
廃液、臭気、健康等を勘案すれば、用紙+印刷+インキ+動力を一連で組み合わせることで、
VOCやCO2にも対応した成果品の作成が可能です。私も、江戸川区の小川印刷(株)で、水なし印刷の概要を説明され教示されるまで知りませんでした。どうして知り得なかったのでしょうか? 記憶では、飯田橋の凸版印刷博物館でも水なし印刷の紹介コナーがあったか…。
そこで、以下のようなご提案をいたします。
秋葉原駅に入る手前に、ある印刷会社の大きな看板が目に付く。この看板などにバタフライロゴを載せてみてはどうでしょうか。
コンビニ商品のパッケージに、バタフライロゴをつけるようにしてはどうであろう。水なしの浸透度は消費者に認識してもらう努力を重ねるべきではないでしょうか。
ご静聴、ありがとうございました。