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カーボンオフセット

2019年04月24日

豊島区では、10年以上前から水なし印刷を採用

 東京都豊島区で環境施策の計画・実行・点検などを担う「環境清掃部 環境政策課」が発行する印刷物は、10年以上前から水なし印刷が採用されている。
区民や区内の団体に取材し、区の環境に関する情報を集約した情報紙の「エコのわ」は、「地球と向き合う」「日常生活から地球環境を見直す」がテーマで、現在第23号まで発行されている。地球環境問題に対して、区民みんなが主役で、区民みんなで実行するとの精神が詰まっている。
ちなみに、2009年発行の第4号にはバタフライマークがしっかり記載されていた。

このような区民目線の環境政策は他の印刷物にも表れており、以下に紹介する印刷物は、すべて水なし印刷を採用していている。

2019-2030年までの「環境基本計画」は、本紙(123頁)に加えて、別冊で、概要版、小学生版まで揃え、区民への浸透を図っている。「環境基本計画」の進捗状況の点検・評価結果を纏めた「環境年次報告書」を作成し、基本計画の着実な実行を推進している。「環境基本計画」は、低炭素社会の実現、自然との共生社会の実現、ごみ減量と循環型社会の実現、環境保全などが柱となっている。「環境基本計画」や、「環境年次報告書」では、カーボン・オフセットも採用され、実質的に二酸化炭素の排出量ゼロで印刷されており、冊子の末頁には詳しい説明が掲載されている。

 

また、環境教育も、年次に応じ、地域に応じて多彩な取り組みを推進している。前述の情報紙「エコのわ」の小中学校全児童への配布や、「環境基本計画」の小学生版の配布もその一環であるが、学校のプールに卵を産んだトンボの幼虫のヤゴを救出する「ヤゴの救出作戦」などのユニークな取り組みや、生物多様性を考える「としま生きものガイドブック」の配布など、紹介しきれない多数の活動を行っている。

 豊島区は、東京23区の西北部に位置し、池袋駅を中心とする副都心を擁し、サンシャインシティや豊島区役所などの超高層ビル群が建ち並ぶ。区の中心は地理や行政・民間ともに池袋地区で、日本一の人口密度の自治体である。豊島区の旧染井村は、ソメイヨシノの発祥の地として有名である。現在、豊島区は、「国際アート・カルチャー都市」を掲げ、区が持てる魅力を最大限に引き出し、都市のイメージを向上させ、世界中の人々を魅了し、持続発展する「環境と文化が融合する」まちづくりに取り組んでいる。
写真は豊島区役所の屋上庭園「豊島の森」