日本WPA : Japan Waterless Printing Association

ホーム 日本WPAについて 水なし印刷について バタフライロゴについて お問い合わせ

日本WPAの活動  - 2014年8月 -

第13回印刷産業環境優良工場表彰最高位表彰は会員企業・六三印刷株式会社に

mutumih260826.jpg

今年の「第13回印刷産業環境優良工場表彰」の受賞18工場が決まった。経済産業大臣賞は我々の仲間、六三印刷株式会社(島村信彦社長、本社・東京都江東区)の水沢工場(岩手県奥州市)が受賞した。受賞理由は以下の通りである。
 経営者の環境意識が高くISO14001を返上してGP工場認定の仕組みで統一し、環境パーフォーマンスを確実に上がっている。運用・監視活動の見える化を行い、テーマの明確化と共有化が進み全員活動となっている。
 太陽光発電の導入、電力使用量の削減や作業効率アップによるエネルギー使用量の削減などデーターで管理し成果を上げており、高く評価できる。
 「GPマーク表示件数日本一」を掲げ、経営者自ら率先して取り組み、年間1200件を達成。年間比9.6倍と大幅伸長、合わせて営業成績も伸ばしている。
 地元密着型の社会貢献活動を従業員と一体で構築し、残紙の幼稚園への寄贈や車椅子の寄贈、献血活動など印刷業の枠を超えた全産業界に誇れる工場といえよう。

2006年8月に我々は六三印刷(株)・三沢工場で全印工連水なし印刷研究会で勉強会を開催させていただいたが、当時から水なし印刷を駆使する先進性に感心させられた。

なお、(一社)日本WPA会員企業は過去、最高位の通産大臣賞を13回の内、通算8回、第7回以降は連続7回を獲得する実績を上げてくれている。
第3回 サンメッセ(株)・本社工場、第7回 (株)新藤、第8回 精英堂印刷(株)・本社工場、第9回 ((株)金羊社・御殿場工場、第10回 新日本印刷(株)・羽田工場、第11回 日経印刷(株)・グラフィックガーデン、第12回 (株)ウエマツ・戸田工場、第13回 六三印刷(株)・水沢工場。

2014年8月29日

印刷の将来性は?

illust-future print.png
米国の識者・ウェイン・ピーターソン氏は大変、面白い見解を述べていて、紹介させていただく。
現下の印刷業界協会は協会員の将来への見通しにつき幅広い声を求めようとしている。自分なりに的を絞り、以下の要点でこの見解を述べたい。
○工程としての印刷の将来性は?
○メディアとしての印刷の将来性は?
○ビジネスモデルとしての印刷の将来性は?
○産業としての印刷の将来性は?
○業界団体(協会)としての印刷の将来性は?

工程として印刷の将来性
印刷工程の将来性はある意味で明るい。と言うのは、工業化社会では素材に印字・画像マークを複製するニーズはあり続ける。その用途はますます、多彩化、多様化してきて印刷工程の将来性はある。たしかに、デジタル技術が印刷の一部を侵食してこよう。この侵食に対し、印刷側も防御の方法を編み出している。電話帳から平凡な名刺印刷までデジタル対抗肢への競合耐性を身に着けてきているではないか。確かに、オフセット印刷は減少してきたが、デジタル印刷での耐性がものになってきている。が、印刷総需要は下がり続けるであろう。また、印刷単価も然りであろう。で、印刷工程がなくなるであろうか。そんなことは起こりえないのだ。

コミュニケーション・メディアとしての印刷の将来性
コミュニケーション・メディアとしての印刷の地位が落ちてきている。その典型が新聞であろう。若い読者は触感、感覚を好み、雑誌・定期刊行物の余波は新聞よりは少ないが、しかし、ここも落ちてきている。
印刷とデジタルのディスカッションで印刷の持つ良さを見落としているので強調しておきたい。印刷は自立アーカイブであり、外部電源を必要としない。また、インターフェースする別個の機器などの必要もない。印刷は亡くしたり、損傷しても安直に作り直せる。印刷物の使用するのに操作講習などの必要はない。印刷物の不利な点は「配布」である。コミュニケーション・メディアとしての大きな資質はUSPS(郵政公社)に握られている。配布コストが高まってくると、印刷需要は押さえられる。最近の郵政公社の郵送料値上げで雑誌の購読数にも影響している。メディアとしての印刷は消滅するであろうか。そんなことはありえない。印刷物のメディアとしての有効性は郵送料が上がっても必要視されている。DMマーケティングは日々、実証されているのだ。

ビジネスモデルとしての印刷の将来性
本点は大変、興味深い問題点を含む。この1世紀、印刷は一定の平行したビジネスモデルを持っていた。米国では新聞社が新聞事業に特化し、一般商業印刷を切り離したときに、商業印刷会社が勃興してきた。やがて、商業印刷会社は「受注印刷会社=job shop」のビジネスモデルを持つようになる。メディアとして、工程として印刷は優れた特性を持っているにかかわらず、受注物消化にはめられた結果、印刷ビジネスモデルの苦悩は続いたと解する。
受注印刷会社は「受注営業、生産、出荷配送、経理」の業務要素から成り立つ。これが受注印刷会社の基幹業務でそれに付随した業容を拡大はしてきた。印刷総需要が減少し、この仕組みでは新しい別の需要の拡大などは機能できず、ビジネスモデルの見直しをされてきだした。今や、商業印刷会社のビジネスモデルが生存し難い脅威にさらされてきてしまったのだ。
幸い、旧印刷会社(受注印刷会社)の再生の動きが活発に出だし、新しいモデルの構築と新サービス需要の掘り起こしが起きてきている。今や、先進の彼らは自らを印刷会社とは自認しなくなって来ているのだ。

産業としての印刷の将来性
「産業」とは、ほとんど同一に構造化されて、同じ製品とサービスを提供している多くの会社から成り立つ、と定義するならば、「印刷業界」はひどく脅威にさらされている。今日の成功とは、競争相手と違った、ふるまうことに依存する。自社を他社と比較することがより難しくなってきて、その会社は持続可能な競争力を持ってこそ、成長軌道に乗ってくるのだ。
しかし、この変化をデジタル選択肢によるいくらかの印刷の注文製作工場ビジネス・モデルとの置換に傾け、生存能力を図ろうとすれば、「印刷会社」の産業は、縮み、最終的に消滅し続けるであろう。それは、会社自身または参画している偉大な印刷人が消えることを意味するのではない。むしろ、それは、この新会社が単なる「印刷会社」でないことを意味している。新会社は他社とは違う何か(印刷プラスα)を身に着け、多様な差別化を図ってくる。これは素晴らしいことだ。

業界団体(協会)としての印刷の将来性
印刷の業界団体(協会)はどうなるか。これは我々の身近な問題である。
印刷会社が自己改革するにつれ、最近では印刷会社が顧客産業の一員と言い出すまでにもなり、印刷アイデンティティが薄らいでゆく。印刷会社の産業は脱構築されてゆく。これが起こると業界団体の未来は暗くなる。
会員のビジネス・モデルがほとんど同一でなく、会員のニーズが少なくとも平行していない(統一化されない)時に、どのような協会も、会員会社の十分に広い刈り幅が自身を維持するように有意義な価値を作成するのにひどく苦労している。
米国の現実を直視しよう:十分な価値が会員会社、彼らのオーナー、および彼らの従業員のために作成されていてこそ、協会会員は会員であり続ける。しかし、会員のニーズが多様になってくると、協会は、会員参加と忠誠を引き付けるのに十分に広い訴えによってサービスとプログラムを作成することができない。そして、それは、現在、旧来の印刷協会が直面しているそのものである。旧来の印刷協会は、メンバーを維持するのにますますより難しい苦労をしている。協会の諸会議への出席者数は下落している。
あらゆる種類の教育プログラムへの参加は、支えるのも、作り直すのもより困難である。
「印刷会社」の数の低下により財政悪化の傾向の責任を負わせることは容易であろう。しかし、会員会社が、行っていた「受注営業、生産、出荷配送、経理」により手間をかけ手助けすることを意図している協会プログラムは同じくらい多くその問題であろう。
1つのよい例として販売とマーケティングを取り上げる。販売とマーケティングの講習「会議プレゼンテーション」はまだ既存の需要に焦点を合わせている。協会当事者は新しい需要を生むことに言及しさえしない。
少なくとも、顧客が何を望んでいるか、そして必要としているか、その望みとニーズを果たすために、サービスを開発する発見する方法をなど講座に入れるべきであろう。そう、印刷需要が落ち込んでいて、需要キャプチャがよく働いていない中で、本当に働いていないことを一生懸命に学んでも役立っていない。そして、協会会員はそれを知っている。
会員会社のオーナーは、明るい人々である方が多い。協会の提供サービス内容が、協会会員の直面するものと通じていないと、会員オーナー達はしっているが、他の場所で活動的な情報と助けを捜すかに注力しだしている。

印刷の未来を創り出す?
実行可能な戦略を見極める最も速い方法は、一に、ビジネス・モデルを見ること、二に、会社がどのようにその顧客と行動するかを見ることである。
従って、ビジネス・モデルがまだ、従来の「受注営業、生産、出荷配送、経理」に基づいて、その踏襲と決めているならば、「変化」を主張するでない。既存の需要を捕らえるために販売陣を布陣しているのならば、変化を主張するではない。
本当のマーケティング担当者はどちらもしない。こういう会社が、成長している会社なのである。

2014年8月14日

ページのトップに戻る