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日本WPAの活動  - 2014年4月 -

東レはさらなる水なし版生産のために新しいチェコ工場を始動

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高まる水なし版の需要と新規需要により東レはヨーロッパに第2の施設を設けることとなった。
東レインターナショナルアメリカ社(南北アメリカ市場の東レ水なし印刷版の供給業者)の発表では、チェコ共和国のProstejovで東レ繊維中欧(TTCE)の新しい製造施設で、東レ水なし印刷版の供給を始めたとした。首都プラハの郊外に位置している新しい60,000平方フートの施設では、ヨーロッパ、北アメリカと南アメリカの市場に向けに東レ水なし版、LL-7商業用サイズを、引き続き水なし版VG-5を製造して行く。
「私達は、ヨーロッパの中央に位置した新しい施設を持てたことに興奮している。」とエリック・フリードマン(東レインターナショナルアメリカの北アメリカ営業部長)は言う。「日本の岡崎で約30年間、水なし版の生産を行ってきたが、東レ水なし版はこれからは、ヨーロッパの中心から北米に向けて供給されることになる。」
この新しい最新工場は、北アメリカと南アメリカの顧客向けに、2014年3月から新しいLL-7 CTP水なし版を出荷し始めた。それは、世界的に高まる需要増に呼応し、水なし版の生産を拡大し、販売供給のスピード対応のため、第2の施設を手に入れたこととなった。新しいTTCEの生産力は日本の岡崎工場と等しく、このお陰で生産能力を倍増となった。高まる需要を満たし、将来にわたってさらに成長を可能にするには、Prostejovにおける新工場は必須であった。継続的な成長と印刷版のさらなる販売には、この新しい水なし版製造ラインなくして、成り立たず、生産能力の拡大を促すことになったのだ。「2005以来、水なし印刷版の販売高は5倍に増大した。」と林光則(TTCE社グラフィック資材部・販売事業部長)は言う。「KBAコルチナ水なし輪転機は、まもなく20システムが稼動に入る視野にあり、その他、セキュリティ印刷を含む多くの分野が見え、年間数パーセントの成長が見込める。」
「従来のオフセット印刷の需要が落ちていようが、水なし版は高品質で、特別な利用筋での需要増加に着目している。水なしオフセット印刷では、プラスチック、金属、および木製のベニアさえのようなより厳しい素材にでも高い品質基準で印刷が可能なのだ。水なしUVオフセット印刷はまた包装用途にはますます魅力的なオプションである。」
これらの成長要素に反応するために、東レは、2010年に、新しい生産ラインの敷設の可能性で真剣に考慮しはじめた。Prostejovは地理的にはヨーロッパの中心の位置にあり、ロジスティクスの見地からは理想的である。
「Prostejovにおける新しい東レ水なし版製造工場は印刷業界で注目を集めてきだした。」とフリードマンは言う。「人々が収益性、合併、および生産落下について悩み、投資行動へも対応影響が出る時だけに、東レは生産をかなり拡大して、重要なシグナルを市場に送っているのだ。印刷ビジネスは死んではいない - 実のところ、水なしオフセット印刷はいくつかの非常に興味深い成長見通しを広げているのだ。」「印刷人の多くの人々は、生き残りに最安版材を狙うが、そうではなく、最も革新的な手法を狙うべきではないか!」
Prostejovにおける東レ工場は1997年に建てられて、元来、衣料用途の人造繊維の生産のために設計された。今日、それはまた自動車業界のためのエアバッグ布地の製造のための重要なサイトである。2007年に、ロジスチックス上の地理的な好位置に着目し、チェコ共和国のこの地に日本製の水なし生版素材をここで仕上げ加工する工場を設けた。東レは今や、水なし印刷版用のにコーティングラインを敷設し、5000万ユーロを本工場に投資し、水なし印刷へのさらなる献身と愛着を示している。

2014年4月26日

水なしリノベーション実践セミナー 北東印刷工業で開催される

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富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ蠅氾譽讚蠅錬慣遑稿、10日の2日間で北東工業蝓並膾綮埣羆区上町、東條秀樹波長)の協力を得て、「水なし印刷リノベーション効果とその収益性」と題したセミナー&工場見学会を開催した。
東條社長が水なしリノベーションに踏み切る決断されたのは、2012年11月27日。1995年に導入した「J-Print」が入れ替え時期に来ており、従来の考えでは、機械の更新をするところであった。
東條社長は機械の軽整備と版式転換で経年機の再延長リノベーションに着目される。そこで東レなど関連機資材メーカー5社に協力をお願いしてリノベーション・プロジェクトチームを結成し、「2カ月以内には必ずを立ち上げよ」と期限を区切ってスタートした。現在では「J-Print」2台「オリバー496SD」1台で計3台の印刷機がものの見事に水なしリノベーションを達成し、機械の初期性能を復元させた上で、延長稼動をしてくれている。
講演では東條社長が品質の飛躍的向上や生産設備における投資抑制メリットをはじめ、水なしリノベーション遂行に伴う社内活性化や意識改革といった効果を公開された。本点については新報4月24日水なしリノベーション.pdfが詳細に絶賛の論調で記事を書いていただいている。

また、北東工業の「水なしリノベーション」を指導したタケミ蝓覆気い燭淹埀栽其茵砲亮萄衂雹亮卍垢「リノベーションを実現する水なし印刷の可能性」.pdfというテーマで講演された。
柴崎社長は、償却の終わった機械の稼働率を上げるために印刷機を水なしリノベーションし、機械を初期性能に復元させて稼動させることによる生産性アップ、コスト削減による利益向上を提案した。先の見えにくい世の中で、経年機=機械更新でなく、水なしリノベーションと言う新しい、巧みな生き方はまさに、これからの印刷人の生き方となろう。

2014年4月22日

Ipex2014報告(6)

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Printing Summitセミナーの大盛況の様子

世界の印刷界が大きなうねりを見せている様子が、Ipex2014を契機として露見されてきた。
Ipex2014終了後数日して、過去4回のIpexを取り仕切ってきた実務責任者のTrevor CroffordがIpex運営から降りると発表された。Ipex運営チームのリストラもなされるとした。また、今年10月に開催されるCross-Media2014は開催中止とした。Ipex2014でCross Media Productionとして開催してしまった経緯があり、出品者が集まらないのが理由である。今までのような大規模ipexは成り立たなくなってきたし、今回のIpex展は小イベントを吸収して開催した余波とも言えよう。
iPEXイベントは限りなく、わが国のPageに似た仕組みに作り変えてこようが、これはそれなりに意義のあるイベントと評価したい。ただ、展示会を商売ベースで見るとどのように採算を取っていくか、あらぬ心配もしてしまう。

これがdrupa2016にも微妙な影響を及ぼして来ている。ハイデルベルグは社長交代の新体制になって、次々と斬新的な政策を打ち出している。Ipex2014が規模縮小を強いられたのも、ハイデルベルグの出品中止が引き金となり、主要機械メーカー、デジタル印刷機メーカーが追随しての中止につながった。
ハイデルベルグは最近になって、drupa2016での1・2号館出品中止もありうる、出すとしても、パートナー企業と組んでの出品となるかもしれないと、言い出して来た。一つに、デュッセルドルフ展示会公社の高圧的姿勢への牽制と受け止められている。他方ではハイデルベルグの社内での都合もある。1500人のスタッフを2週間、デュッセルドルフに詰めさせて4年に1度の大展示会を履行するメリットが見出しにくくなっているのだ。
4月の最上旬に本社研究所に業界記者を集め、Digital Sneak Peek(デジタルの覗き見)なる、思い切った記者発表を行ったが、その席で同社はデジタル他企業とパートナーシップを組んだ上でのデジタル印刷機を作り始めると言う、あの孤高のハイデルベルグにしては大転換の姿勢を打ち出した。まさに、大きなうねりが見え出して来ている。
ハイデルベルグのパートナー企業とは主に、日本勢をさすが、日本勢が世界的なキープレイヤーになってきているのだ。

2014年4月12日

地球温暖化防止の一心が宿っている印刷物

西宮市のわかくさ印刷は社長・光本好雄氏を除き、6名の社員は若い女性で活気溢れる会社である。6年前からカーボンオフセット、カーボンフットプリントに取り組みだし、地球温暖化防止につながるものづくりを地域・得意先に地道に啓蒙されている。
昨年9月、ストックホルムで開催された国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が示した報告書は大変ショッキングなもので、このままだと、地球の温度上昇に警鐘を鳴らした。これが極端な異常気象の引き起こし、平均気温の上昇、海面水位の上昇を引き起こすと警告を発している。
光本由美副社長は仕事の傍ら地球温暖化防止の活動に取り組み、^刷物の水なし化、▲ーボンフットプリント、カーボンオフセットを得意先、地域団体に啓蒙してくれている。
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同社の角2封筒はこの3点を分かりやすく説明しているモチーフで散りばまれている。
由美副社長の日ごろの団体内でのお世話活動と啓蒙にしてくれ、この度、西宮市のNPO法人こども環協活動支援協会(LEAF)からそのパンフにCFPロゴの掲載した印刷発注をいただくことができた。
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印刷ものづくりをするにせよ、このように社会的意義を持たせた活動を重ねると、印刷のブランド価値が上がってくると高く評価したい。

2014年4月 6日

Ipex2014報告(5)

東レがチェコにこの時期に水なし版製造ラインを新設したことは欧州の印刷人には大変注目されている。これで水なし印刷に対する安心感が増大したと評価は高い。水なし版の主たる需要先はコルティナ水なし新聞輪転機用とGeniusを始めとするUV印刷用というところである。日本では商業印刷用に水なし版が主に使われているがその状況は全く異なる。普及機材の差が違いを際立たせるとも言えるが、欧州では水なし版は日本より価格が高い結果の差とも言えよう。
英国では水なし版の採用先は全部、カード印刷などのプラスチック素材へのUV印刷となっている。これをバックアップしているのが東レの英国代理店・Classic Colour社である。同社は水なしインキに特化したインキ会社で欧州一円に水なしUVインキを供給している。
欧州では水なし印刷は、いわば、UV水なしと言う、ニッチ市場で活躍してくれているのだ。よって、導入先は商業印刷のような競争には巻き込まれていない。
今後のことを考えると、競争市場の商業印刷だけでなく、ニッチ市場の水なしUV印刷市場を狙うのが生き道かもしれない。

第2の水なし版版材メーカー、Presstek社は意欲的にIpex2014に出品していた。彼らはクイックマスターDIやリョービのDI機向けのDI版を供給してくれている。この度、Presstekはイスラエルの第3の水なし版メーカー・VIM社を買収し、体制強化に乗り出した。
我々にとって困ったことに、今までDI版を比較的安価に購買できた先が吸収合併されたことで、強気の値上げを通告してくれている。DIと言う独特の水なしオフセット方式で小ロットカラー印刷をこなしてきた需要層にとって突然の値上げは手痛いものである。何とか値上げの抑制の折衝を重ねたが、新しい相手は強気の一点張りであった。
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旧VIM社か開発した新しい水なし版、Zaharaはいよいよ、Presstek社のZahara版と言う名で市場に投入される。これは東レのイノーバのように水現像でできる版であり、再現性は20μを保障、耐刷力は10万枚と言うから仕様上ではすばらしい。日本でもテストし、ぜひ、製品評価をしてみたい。水なし版の商品幅が増えるのは結構なことであるが、強気でない価格の設定をしてもらいたいものだ。
Presstek社の出品機は新台でなく、整備された中古機であるが、今やメーカーが新台を売るだけでなく、整備機をも売る時代になってきているのだ。

LED-UVはこの1年で後付の形で米国、欧州で普及しだしてきている。各市場で20セットほど投入されていると言う。今の段階では水ありLED-UVで残念ながらまだ、水なしLED-UVの事例はない。
誰しもが水なしLED-UVはインキ−水バランスをとる必要がなく、印刷速度も上げられると評価するが、いまひとつ、対応するインキメーカーが少ないのが困りものである。
欧州では水銀ランプの使用規制の網が2年後からかかるため、LE-UV(低出力UV)は使えなくなり、勢いLED-UVを指向している。
今メーカーが必死に開発しているのは、高波長+低波長のLED-UVランプの登場で数年後には市場に出てくるとしている。すると今までのUVインキはそのまま流用できるようになり、これがひとつのブレークスルーになって行こう。問題は複合波長LED-UVランプの素子の開発で各メーカーが目下、凌ぎをけずっている。
欧州の事例を見ると水なしUV印刷分野にはまさに、ニッチの儲かる市場として存在している。彼らに見習ってぜひ、この市場を開拓してみたいものだ。

2014年4月 1日

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