日本WPA : Japan Waterless Printing Association

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日本WPAの活動  - 2012年12月 -

WATERLESS CURRENT 2013年1月号

EPCは短時間でこれだけの表彰を受ける
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2つの名誉ある新聞印刷賞を得るのに、ベルギーのローケレンにあるIWPA会員・Eco Printing Center(EPC)にわずか4年でなしとげた。この賞は、革命のKBAコルチナ・コールドセット水なし輪転機を使って、勝ち取ってくれた。EPCは、ビム・マース技術担当取締役のリーダーシップの下で、コールドセット導入機にヒートセット乾燥機を搭載し、新聞輪転機を半商業印刷輪転機に転用した最初のコルチナユーザーであった。この素晴らしい変換でも、インクをコールドセットからヒートセットに変えずに成し遂げている。
EPCで印刷されたDe Tijd経済日刊紙は同年、第14回ヨーロッパ新聞賞に輝いている。
主たる賞として、EPCが水なしオフセットによって印刷してくれた雑誌体裁の高品質な週末特集号、オランダの新聞Trouwに授与された。定番の14番回ヨーロッパ新聞賞の焦点は印刷された製品コンセプトと見た目の外観に当てられている。
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EPCの2台のコルチナ輪転機のうちの1台
賞は、ヨーロッパ中で新聞の概念とデザインに関する情報共有をなすものとなっている。
25ヶ国から232新聞紙が応募に加わった。
8ヶ国からのジャーナリスト、科学者、およびデザイナーに混じり、11人の審査員がいた。 授賞式はヨーロッパ新聞会議2013に合わせて- ウィーンで2013年5月6〜7日行われた。 それは新聞デザイナー ノルベルト・クッパー氏とジャーナリスト雑誌であるメディア・マガジンの後ろ盾の方々とさらに、オーストリアのジャーナリスト、および、スイスのジャーナリストによって組織される。

ビム・マース(ローケレンのEPC取締役)は次のように言う。「ヨーロッパで最大の新聞賞の主要な賞を、我社で印刷したものが、1つだけでなく2つもいただけたのは、我社にとって大きな名誉である。」 KBAコルチナの水なしコールドセット印刷は今日の世界で求める高い印刷品質、採算性、および持続可能性を理想的に解決してくれるものである。「さらに、KBAコルチナは、コールドセットとヒートセットのインクを変えないで印刷してくれるそのユニークな機能により、新しいビジネスチャンスの道を開き、より高度な利用を保証してくれる。」
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受賞した新聞紙のサンプルページ
ブリュッセルに本社を構え、時代を解説し、そして読みやすい日刊金融専門紙、De Tijdはフラマン語で出版される。新聞はノルディック判からベルリン判(315mmのx470mm)へサイズ変更され、2012年3月に首尾よく再スタートされた。それ以来、ローケレンのEPCで生産されている。発行部数は2010年の36,000部から2012年には39,000部に上がった。審査官は同紙を、「特に革新的で、次のように言いたい。」とした。「De Tijdはビジュアルで記事を綴り―記事解説にビジュアル多用―、そのヘッドラインとテキストとともに、ユニークな紙面を作成している。」
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世界の新聞の中でチョウロゴを使ったのが、EPCは最初であった。
オランダのタブロイド紙Trouwは105,000部を発行し、アムステルダムに本社を構えている。全国的なニュースからなる一般紙の体裁とともに、沢山の特別紙を綴じ込んでいる。 2012年に、2誌の雑誌体裁ものが挿入されるようになった。それらはローケレンのEPCで印刷されている。「letter and mind」と題し、「読者と考察者とtijd(Time)紙のために」と副題をつけている。これは日々の記事をより掘り下げようとしている。審査官は次のように言った。「知的な読者に毎日のニュースを単に流すだけでなく、日刊紙の範囲を広げるために、Trouwはこの概念を用いた。」 それは新しい日刊紙を創ろうとしているのだ。
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ベルギーのローケレン、新会員・ Eco Print CenterはすぐにIWPAチョウロゴを「主要朝刊紙・DeMorgenに適用した。
EPCは、水なしコルチナ印刷機を導入した最初の印刷会社の1社であった。この執筆時点で、コルチナユーザーはベネルックス3ヶ国、ドイツ、フランス、スカンジナビア、スイス、およびドバイからの20社に達している。1号機はdrupa2000の時に導入された。
コルチナには3つのバージョンがある:幅に4列版・円周に1〜2列版装着、あるいは、幅に6列版・円周に2列版装着という内容だ。最高80,000回転の定格出力とオプションの自動版替えにより、48ページ折丁では192枚の版を消費する。すべてのコルチナ輪転機は4色仕様であり、24時間稼働する事実を考慮するとすると、この印刷機での版消費は巨大な数となる。それはコールドセット新聞輪転機として発売されたけれども、今や、ヒートセットオプションが一般的になったので、また、新聞印刷のできる商業用輪転機として、KBAはこの機械を売り込んでいる。
コルチナの現在の人気はインク、紙、ブランケット、および版材の各ベンダの注目をつかんでいることだ。
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EPCが印刷している新聞紙の一端
「同社の前向き行動」の分け前が欲しいベンダの間で、健全な競争が起きている。東レがチェコに水なし版製造工場を建てるのはまさにそれ、同時に、Presstekのような他の版材メーカーの注意を引き付けることが起きてきた。特別に設計されたPresstek版は現在、印刷室の環境でテストされている。イスラエルのVIMによる別のプレートは、近い将来入手可能となりそうである。

消耗品の使用度がコルチナの唯一の注目点ではない。その環境の利点はまた莫大なものがある。ドイツのフライブルク市のFreiburger Druckのコルチナ輪転機の場合、彼らは年間の炭素排出を3,500トンを削減し、水の消費を730,000リットル、添加物を28,000リットル、現像液を15,000リットル、および洗浄液を24,000リットルも削減した。 彼らは210,000個の洗浄ウエスを少なくし、廃棄紙量はほぼ1,300トンに低下した。

「紙の1トンを作るのに17本の木」を伐採すると言う。
これが事実であるならば、Freiburgerの削減した木の数は24,310本となるであろう。
Eco Print Centerのようなコルチナ輪転機の成功は、水なし版市場で造成された競争に負うものがあり、全ての水なし印刷業者によって高く評価されるべきである。

2012年12月30日

「これぞ、究極のオフセット印刷」と言える・・・ヨシダ印刷株式会社のEco UV(低出力UV)印刷

5年前にお邪魔したときは、あるメーカーのぶ厚い製品カタログを印刷されていた。今日でも同社の技術が信頼され、そのカタログをこなすものの、紙カタログの量は減ってきている。他方、クライアントの販売戦略の都合上、急ぎの小ロット物のニーズは一段と高まってきている。
従前の油性インキ印刷機では乾き待ちのために後加工へ回すのに1日置かねばならない。
タチの悪いことに、バンヌーボなどの乾きにくい紙をデザイナーたちは使いたがる。
当然、ロットが落ちると印刷現場では加工高は上がらず、労多くして功上がらずの悪循環に陥る。
ヨシダ印刷(株)(金沢市)では従前機の更新時期が来たのをチャンスに、この春先、思い切って、今の仕事に合う印刷機の導入を検討した。地方部ではポスターの仕事は見逃せず、B全4色機とし、乾燥装置の選択を重ねた。市場での設置実績数を見ると、低出力UVが群を抜いていて、低出力UV(Eco UV)に的を絞った。同社は平成4年から水なし印刷を売りとしてこなしている上、現場でもこの技術が確立されている、さらに、水ありUVではとかく、水とインキのバランスを取るのに腕を要するが、水なしUVの方が水がないための垂直立ち上げと安定性を評価した。
泣き所は、水なしEcoインキが現存せず、手探りで「内外インキ」と一緒になって、最適インキを作り上げていった。これには半年近くかかっている。「内外インキ」も大したもので、同社に泊まり込みに近い状態で、技術陣が詰めかけてインキの改良に励んでくれた。
結果として、高めの温度でも追随する水なしEco UVインキを誕生させてくれた。実はこの新台機には水なしでは必須と言われる、胴ごとの温調装置を付けていない。印刷機全体のインキ温度を制御をする装置は付けている。水なしインキには比較的高温度で刷れるタイプのインキと、低温度で刷るタイプに2種のインキがある。水なし元祖の文祥堂印刷の技術陣は前者のインキで通していた。ヨシダ印刷も前者の方向のインキが良しとしている。このインキでは結露の問題は起きず、エッジピッグも起きないのだ。当然、裏移りとか、ブロッキングの事故は皆無である。UV照射を受けないとインキは乾かないので、インキかすによるピンホールも起きない。これは現場にとっては、理想形のインキと乾燥法と言える。
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苦労した点はそこそこのツヤを出すことである。ロングデリバリーにするとインキのレベリングが図られ、ツヤが出ようが、この工場ではそこまでの場所が取れない。新版の仕事ではクライウアントはこのツヤで十分と評価してくれるまでにインキレベリングの詰めを行った。
工場の機械を見せていただいたが、当然のことながら、機械にパウダーが付着せず、夕方でも機械は綺麗である。朝刷った仕事を午後にはひっくり返して印刷し、直さま、加工部門に回している。即日印刷など問題なくこなせるようになった。機械には自動化装置が入っているので、その立ち上げは素早い。よって、色目のうるさい校正は全て本機校正で行うが、苦にはならない。今までと全く違う印刷フローを作り上げてしまったのだ。UVであり、ドライダウンは全く起きないので例え、立会校正に来られて、見返しの色合わせをしてもドライダウンのことを気にしなくてもすむ。出来上がった刷り本にはパウーダー残りはなく、清潔感のある品位の高い印刷物に仕上がる。品質を重視している点は、この機械では印刷中に品質管理ができるカメラをデリバリー部に取り付けている。1枚づつの本紙の品質管理もこれでできるのである。これとて、紙が乾燥して出ているからこそ、擦れが起きず、取り付けた効果が出てくると言える。
この機械の横に4/4反転機が設置されていたが、気がついたことには、反転機では8版揃わないと印刷にかかれないが、こちらは4版揃えば印刷ができ、最終的にはこちらでこなした方が手離れが良くなることが間々ある。恐らくや、1年ほど経てば、このEco UV機に仕事を集中して使いこなす仕組みを作り上げるのでないかと見た。
実に従前の流れを一新した印刷ワークフローが組める。そのメリットは相当に大きい。唯一の泣き所は、インキ代が相当高いものにつく点である。やはり、インキ代を下げて頂くには、ひたすらこのインキのユーザー数が増えてくれないことにはできないであろう。
水なし印刷の仲間でぜひ、この優れた仕組みを享受するようにし、合わせて、インキのコストダウンを図れるようにぜひ、してみたいものだ。
次回訪問時は、VOC測定器を持参して、従前機の値と比較させていただきたい。この機械の放散VOC値はゼロに近いものになっていると確信する。
和久田専務、小原マネージャー、この技術を確立してくれた是安マネージャーにこの技術への着想とご努力、それに、ご成功の結末に心より敬意を払いたい。

2012年12月18日

新製品・シリーズ製品と次のステージ

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エコプロダクツ2012は12月15日(土) 17時で盛会裏にに終わった。我々が手がけた7社のグループによるシリーズ製品は、専門家筋から高い評価をいただくことができた。CFPはとかく、「費用がかかる、申請に手間がかかる、申請に時間がかかる」ことで実際上、印刷物では使いにくいものであった。
これに風穴をあけ、中小印刷業者でも、日々の印刷物になんとか実用的に付けられないか、そのい実証実験として、シリーズ製品にチャレンジした。
結果、今後の類似の仕事には大きなメリットが出るが、仕事の仕様が変われば、これは使えない。ならば、どう言う手法があるか?・・・最終的には凸版印刷様が取得された「システム認証」であることがよく分かった。
我々は今後共、この課題にチャレンジして行く。幸い、水なし印刷PCRは10項目で使いやすく、さらに、このPCRは中間材なる位置づけでなく、印刷会社がイニシャティブをとって、自らの立場で印刷物のCFP算定ができるので、より使いやすい形ができそうである。理想形はPGGで入力したものが、規定のCFP申請書に出力される姿であろう。
展示会の場を通し、識者、産環協の方々、エンドユーザーの声を豊富に聞くことができ、大きな収穫となってくれた。
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2012年12月15日

ヨシダ印刷(株)(金沢市)で水なしEco-UVが実用化

エコUVとは低出力UV灯を搭載したUV印刷を指し、メーカーによってはハイブリッドUVと言われているUV印刷方式である。従来のUV印刷に比べ、軽装備でできる点が脚光を浴びてきた。既に過年度に新日本印刷(株)大阪工場でハイデルベルグSM74機に搭載して実用化されているが、三菱重工の印刷機に搭載し、内外インキと共同開発した水なしEco-UVとしては日本で初めてである。
一般的にUV印刷では水を使うと、水幅が狭いための印刷時での苦労がつきまとうが、水なしではこの点が有利となる。従来の水なしUV印刷の実績では水ありUVと比べ印刷速度上げられると評価がされている。
ヨシダ印刷(株)での詳細は ここ.pdf をクリックして見ていただきたい.

2012年12月10日

日本WPAの新製品・CFPグループ・シリーズ製品をエコプロ2012で発表

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地球温暖化防止の啓蒙運動につなげる、産環協のCFPコミュニケーションプログラムは印刷人にとって、大変、意義深いものがある。このCFPロゴこそ、印刷媒体にあしらって、印刷人が社会に仕掛けられる社会貢献の運動展開ともなる。成熟化社会では消費者・企業に印刷製品を好意的に見てもらうファンを造成してこそ、印刷事業の円滑化と隆盛も図れよう。
CFPロゴの普及にとって印刷媒体が最高の適性もっているが、CFPロゴの申請と検証に時間と費用がかかり、中小印刷業者は事実上、使えない代物となっていた。この制約の垣根を低くするため、日本WPA・7社は、水なし印刷PCRが認定されたことを機会に、これを活用してグループによるシリーズ製品の申請を産環協に行った。
当初の狙いはA4・16ページ 1000〜3000部を7社でシリーズ製品化しようとしたが、±5%の範囲内に収斂してくれなかった。我々の不慣れと不勉強も手伝って、最終的には、3グループに分け、2000部に限定して7社によるシリーズ製品の検証をいただいた。意味的には2グループであるが、うち1社は印刷物の納期の関係上、このような扱いとなった。
しかし、このシリーズ製品のメリットは大きい。グループ個社はこの製品に限り、検証は不要となり、しかも、公開登録料も格安につく。つまり、グループがあたかも日本WPA1社が申請している形になり、料金の割安感が出て来るのだ。かくして、CFPがいよいよ中小印刷人でも使える代物に化けてきた。
CFPロゴを活用し、印刷物を通しての、地球温暖化防止の運動に息長くつなげて行きたい。

2012年12月 9日

印刷業界でCFPが動き出す

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あの大震災後、印刷人も単に自分の商売だけのことでなく、社会貢献を意識した行動が出てきている。成熟化社会では市民、消費者から愛され、心地よく受け入れてもらえる素地がないと、商品は売れなくなってきている。では、印刷物を生かした社会的活動はできないものだろうか。
従来から、環境を意識し、自選の環境提案を重ねる向きは多々あったが、やはり、誰からも受け入れられるのは公に認知されているスキームのもとで、公正・客観的な訴求を重ねることではなかろうか。
CFPコミュニケーションプログラムは、経済産業省が管轄し、3年間の試行期間を経て4月から民官へ移管された。その途端、活動は民間人の意識を取り入れたものとなり、中小印刷業者がこなしにくいPCRを実情にフィットした形の我々の申請を議論の末、受け入れていただいた。これは原料調達から破棄・リサイクルまで一気通貫になった中間材ではない、水なし印刷PCRとしての認定が下った。これをもとに、CFPを中小印刷業者でこなせる道が開けてきた。
印刷物は短納期、仕様変更、異仕様の製品で、自社内に認証を取り込んだ形が理想で、実際の商売でも、この形でないと機能しないものだ。凸版印刷が取得したシステム認証は、印刷人を大変勇気づけてくれるもので、また、民官に移管後の第1号とは価値あるものだ。
リコーはCFPコミュニケーションプログラムを自社ユーザーの印刷人に無償で指南するとは、これまた、大変画期的なことである。
これらの事象は、印刷物の特性を生かし、印刷人が消費者、市民に環境を絡めた社会貢献を図ることであり、社会からもやがては、印刷人を見直してくれることにつながろう。とかく見られがちな、紙ゴミを沢山作り出す劣化したイメージの印刷人でなく、温暖化防止を切々と訴求する愚直な善良社会人としてみ見直してくれよう。
我々はエコプロダクツ2012で地道に、消費者に市民にこの点を訴えてゆきたい。

2012年12月 2日

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