日本WPA : Japan Waterless Printing Association

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日本WPAの活動  - 2010年3月 -

WATERLESS CURRENT 2010年4月号を送信

今月号は米国建国の父の一人、ベン・フランクリンを冠したベン・フランクリン・プレス&ラベル社 (BFP&L)の水なしを推進する話が綴られている。

同名の会社は水なし印刷のプロモーションを引き起こす
IWPA会員、ベン・フランクリン・プレス&ラベル社 (BFP&L)は、私達IWPAが創設した1992年以来、わかっている最も包括的な水なしの印刷プロモーションを生み出した。
ベンジャミン・フランクリンは、また、偉大な作者、風刺家、政治家、発明者、科学者、政治家、外交官、および印刷人であったアメリカ合衆国の創始者のひとりであった。
1718年に、ベン・フランクリンは13歳で印刷職歴に入った。1725-1726、彼はロンドンで一人前の印刷職人として働いた。彼がアメリカに帰国した2、3年後に、彼はペンシルバニア・ガゼットを買った。そして、ベン・フランクリン・ガゼットの名前は新聞サイズを思い出させる源であり、BFP&Lの水なしの促進のタイトルとなっている。

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250年以上後の1983年に、印刷会社と新聞社としてのフランクリン社の名声は、かつてのベン・フランクリン・プレスが会社の名前としてひらめいたデニス・フランクリン・パターソンによって設立されたのだ。皮肉にも、BFP&Lの設立は前の雇い主の破産の直接的な結果からきた。
デニス パターソンとテリー・アン・フェイチャイルドは気づくと失業していた。
彼ら自身のプリント・ショップを開くと決めて、二人は年利、8パーセントで1979年のホンダシビックを借り換えた。そして、銀行にその金利をとられる一方で、デニスとテリー・アンはベン・フランクリン・プレス&ラベル社(BFP&L)なる、数百万ドルの成功にかけてさらなる数千ドルを投入した。
27年後に、BFP&Lは、世界的に有名なワインの地名、北カリフォルニア郡ナパとソノにある、600もの醸造所を相手にした国際的に認知されたラベル印刷会社に成長した。地域のブドウ園の多くはワインの生産での持続可能なブドウ栽培習慣の国際標準を使っている。
BFP&L社、自身が持続可能な習慣に従事しつつ、同社は持続可能性の動きをしてワイン産業への自覚を浸透させている。
彼らは水なしの印刷の環境の利点から始めて、それから、広いゴミ減量化への取り組み、リサイクルを最大に実施するとともにFSC証明を取得している。
さらに、BFP&L社顧客会計担当部長、クリスティ・ヘロルドは、カリフォルニア・ドミニカ大学の学位、持続可能な企業エグゼクティブ証明プログラムを持っている。
このように、クリスティはBFP&Lのさらなるエコ化をはかり、顧客に印刷物購買に関する環境面の指導をしてゆく、認定持続性コンサルタント(CSC)なる新しい称号を持っている。
1年に1回出版される直近の4ページのベン・フランクリン・ガゼットの中で、この点の実行録は関心の的になっている。
個別情報はメールにまたは、手渡しパンフレットとして顧客に分配される。
サクラメント、カリフォルニアで毎年1月に開催される総合ワイン&ブドウのシンポジウムでBPF&Lの展示ブースで最大の配布を行っている。西半球ではその種の最大イベントで、550人を超える企業と11,000名以上の参加者で開催されている。
デニスとテリー・アンにとって、印刷はまさに、芸術形式である。BFP&Lが粘着テープと接着剤のラベル部門では5個の「ベニー賞」を獲得している。「ベニー賞を得るのは、印刷以外の世界では、ちょっとオスカー賞を得ているようだ。」とテリー・アンは言った。
「私達は、最初に勝つことを光栄に思っていた」。「しかし、5回勝つことはまさに信じられない」。
同社は、生産製品が最も素晴らしいアート領域への到達を目指し、重点技術投資をした。BPF&Lはその枚葉印刷部門には3台の水なし印刷機を誇っている。すべての加工部門は企業内で行い、浮き出し、箔押し、および打抜きをもっている。CTPとFMスクリーニングは会社の技術の結晶である。
環境へ負荷を最小保証し、最高品質の製品を提供することに自身を置くことで、競争性を打ち出そうとしていて、BPF&Lはベン・フランクリン・ガゼットを使う。水なしの印刷の珍しい新聞形式とその編集のスタイルで、水なしの印刷プロモーションを図っているが、私達が見た最高例1つであると思う。
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右から左:デニス・パターソン、ベン・フランクリン (擬似人物)、テリー・アン・フェアチャイルド、およびマーク・バーバー。この写真は、完全な植民地の時代プリント・ショップがマーク・バーバーとベン・フランクリンの模倣者によって運営される国際的な印刷美術館の旅行トレーラーの前で撮られた。

2010年3月21日

WATERLESS CURRENT 2010年3月号を送信

今月号は印刷界を見直す観点からの記事を取り上げてくれている。国内では流布されていない、時代背景にぴったりした、深読み情報を掲載してくれている。

LEDを使った新しいUV硬化システム
UV水なし印刷の市場が発展するのに従って、新しいUV硬化システム、Peak LED UVはハイパワーLED UV硬化システムとして登場する。
ソリッドステートシステムで、従来のアーク灯UVシステムのわずかな光熱費と手間で動いてくれる。
ピークLED UVは、今日の強力なUVアーク灯システムによって必要とされているエネルギーの20%で動作するそうである。
ランプモジュールの瞬時点灯制御により、ウオーミングアップ時間は亡くなり、年間、何百時間をも節約するかもしれない。LEDライトのため、どんなIR熱も放出されない(印刷機がより冷えてくれるのを手助けし、熱関連の基盤問題を取り除く)。
メンテナンスを必要としている動作部が全然ない。
コンパクトな直流電源、制御回路、および水冷式により、3.5インチ(8.9cm)の正方形だけの形状に収まり、既設のほとんどの印刷機に迅速に取り付けられるように設計されている。
システムは近代的な印刷と加工の要望に応えたもので、清潔で、エネルギー効率の良い、エコテクノロジーの要件と言う、UV硬化要求を満たしている。
赤外線放出もなく、水銀はない、硬化時のオゾンの発生もない。
LED対応のインクとコーティング材は、このLED UVライトにより、集中された純粋なUV波長域で反応してくれる。
これらの新しいUV 化学材(インキとニス)は、LED UVに反応してくれるように、開発・合成されている。しかも、結果、手間とコストは引き下げられ、VOCなしでの速乾性はユーザーに受け入れられよう。
そして、LEDシステムはUV-A域で紫外線の出力を起こすので、それは、普通の水銀灯で出される短波長より、人体へ刺激がなく、より安全であると言われている。この新システムについてのより詳細な情報は、www.airmotionsys tems.comにログオンされたい。

印刷会社は印刷を売るべきではない
ばかな! - どのように印刷会社が印刷を売るべきであるかを探究している、Ipex 2010の偉大な討論の前に、WhatTheyThinkの寄稿編集者、フランク・ロマーノは、「印刷会社は印刷を売るべきでない」と言い出した。
代わりに、印刷会社は自分の顧客のプロモーションとマーケティングの問題の解決策を売るべきであるとする。
今や、印刷物は日用品となり、すべての印刷会社は良いものを上げ、素晴らしいサービスを提供していて、差別化とは価格になり下がっている。
データベース、クリエイティブそれにフルフィルメントのような付加価値つきサービスを強調するので、ソリューションが利益獲得の機会なのである。
5月18日〜22日に開催される、「紙印刷を超えるもの - どのように印刷会社は印刷を売っているべきであるか?」、これは今日印刷業界が直面している最重要問題のいくつかに取り組もうとするIpex 2010での一連の自由な専門家のパネル討論の1課題である。
世界の印刷界の権威、Ipexを支援しているPiraインターナショナルが取り仕切り、偉大な印刷エキスパート、思考的指導者、および産業界代表者による大討論は、2010年5月18日〜25日、大いなる反響を呼び集めるであろう。
Piraによると、設備仕様書に基づいた印刷を売る時代は終わっているとしている。
単なる紙の上のインク(紙印刷)以上のもので、儲け口を引き付けるには、今日、印刷会社には技術または顧客主導の戦略が必要であるとする。
ロチェスターの工科大学の名誉教授、そして大討論議長のフランク・ロマーノはサプライ・チェーン側からの専門家のパネルのひとりである。
討論会では、どのように印刷会社がフルフィルメント、パーソナル化、およびメールを含むサービスから金儲けすることができるかを議論する。
さらに、委員会は、従来の印刷方式からシェアを増加させているデジタル印刷でこれらの戦略と変化市場勢力図を実行するのに必要な最適化技術を探る。
委員会はPiraコンサルタントの、そして偉大な委員会議長、ショーン・スミスに従って行われる。
「深刻な景気後退によって悪化させられ、この産業変化は前例のない時期になっている。」
現金保有は、成功した企業のために建てる戦略ではなく短期戦術である。
「彼らの頭を手摺の上に置き、どのように彼らのビジネスと彼らのキャリアが新しい条件の下で満足ゆくように進歩するかについて考えるために、これらの討論は機会を産業プレーヤーに与える」。
これらの討論は印刷人が頭を一つ高く置いて、自らのビジネス、および業種が新しい条件のもとでどう順調に進むかを考える機会を提供してくれる。

2010年 グラフエキスポはシカゴで現代の兆候を示す
シカゴ市のマコーミックプレイスで2010年10月3日〜6日に計画されている北アメリカの最も重要な印刷ショー、グラフエキスポ展は、今日の難しい経済情勢を反映する変化を見るであろう。テーマは次世代の印刷である。
結局、展示会主催者、GASCは、初めて展示会の中のミニショーとする、数か所の特別スペースを設営し、大判印刷、郵送、トフルフィルメント、未来の印刷、包装印刷、グリーンスペースと、さらに今回始めて新聞館を設けた。
2009年の終わりまで、主要な展示会はシカゴを諦め、代わりにラスベガスとオーランドなどのようなそれほど高価でない場所に向かって行った。
経費の値引き譲歩はすでにされていて、15%の機械取扱費の値下げと計画として、ホテル代の引き下げである。より多くの変化が予期される。
Print09で、多くの展示者は、主として難しい経済環境のためショーに持って来た機器を削減した。オフセット印刷機は、輸送して、セットアップするのに、非常に高くつくが、特に大型機で数百万ドルの機械は手痛い。
いくつかのオフセット印刷機メーカーは既にグラフエキスポ計画を明らかにしている。ハイデルベルクと小森の両社はグラフエキスポ2010を脱退した。しかし、KBA北アメリカとmanrolandはグラフエキスポに出展する。
グラフエキスポのためにPresstekは約5,000平方フィートのショースペースを確保し、マーケティング・コミュニケーションのディレクター、ブライアン・ウルフェンデンによると、おもしろい配列で展示する、インライン水性のコーター付・52DI-ACデジタルオフセット印刷機、一連のCTPシステム、およびオープンプラットホーム版にして、無化学処理版を展示する。
それはまたPresstekの新しく、より大きなフォーマット75DIデジタルオフセット印刷機の北アメリカデビューになるであろう。
2つの主な発表にもかかわらず、Graphエキスポにはあなたの顧客が、提供して欲しいとする多くの新しいものが展示されていよう。

グラフィックコミュニケーション企業(印刷会社の今風の改称名)のためのソーシャルメディア報告書
グラフィックコミュニケーション企業のためのソーシャルメディア報告書(63ページ):
WhatTheyThink戦略要約リポート―ソーシャルメディアの活かし方と意義は、「ソーシャルメディアをネットワーク化し、現在および見込みのある顧客と通信するためにツイッター、LinkedIn、Facebook、および他のメディアチャンネルを使用することの成長性と重要性」を説く。これをもとに、マーケッターによるソーシャルメディアの取り組みを第3者の立場から見通し、印刷企業のための具体的なアドバイスをしている。
The Society of Digital Agencies USAによる2009年の研究では2010年の間、世界のシニア・マーケッターの45%は「最優先課題」として「ソーシャルネットワーク」を、42%が「重要である」としてそれを挙げている。
2009年9月の調査では、企業の84%がそれらのソーシャルメディア先導のROI(費用対効果)を測定していないとしていた。
2009年9月のWhatTheyThink経済・研究センター調査は、印刷ビジネスの43%が、ブログなどのどのようなソーシャルメディア、LinkedIn、ツイッター、Facebookなど、に全く関係していなく、さらに、自身を「マーケティングサービスプロバイダー」と呼ぶ印刷企業の3分の1がソーシャルメディアに全く関係していないとしていた。
12月の経済・研究センターとCreative Pro.comの調査では、クリエイティブ企業の13%だけが、2010年のクライアントに向け請求可能サービスとしてソーシャルメディア管理機能を提供することを計画しているとしていた。
WhatTheyThinkのソーシャルメディアリ報告書では印刷会社のためへの展望、結論、および具体的な推薦を記載している。
経済・研究センターの2009年9月の調査では、印刷会社の43%は全くどのようなソーシャルメディアにも活動的でないが、ソーシャルメディアチャンネルは今日のビジネスとマーケティングでは既にしっかり確立されている。
今まで人々は互いに話をして、顧客とのコミュニケートを数千年として来たが、より速く、より効率的な方法でこなそうとしている。このレポートは195.00米ドルの価格である。
これはhttps://store.whattheythink.com/marketingからpdfでダウンロードできる。

2010年3月14日

中東の地へ、印刷技術を求めて

イスラエル紀行-中東の地へ、印刷技術を求めて-

日本水なし印刷協会会長 田畠 久義
水なし印刷用の刷版メーカーは、東レだけと思われがちですが、実は世界にあと2社あります。PresstecとJWPA会員でもあるイスラエルのVIM(ヴィム)社です。JWPAでは、DI機用の同社の水なし版(ポリエステルベース)を会員向けに輸入・販売しておりますが、昨年、アルミベースの完全ケミカルレス現像版を開発したとの情報が同社から入ってきました。しかも本社までくれば特別に見せてくれるというのです。
現在、水なし印刷の完全ケミカルレス現像版は、東レのINNOVA (イノーバ)がありますが、IGAS2007で発表されて以来、いまだに市販されていません。これはもう行くしかない!と、思いましたが、VIM社の本社はレバノン国境沿いのハニタ(Hanita)という町にあり、外務省の海外安全渡航情報によると、危険度が上から2番目(4段階)の地域です。躊躇しているうちに年が明けてしまいました。しかし業界や会員企業の発展のため、ついに2月10日から5日間、JWPAから五百旗頭(いおきべ)事務局長と私、東レから松本部長と小川氏の2名、計4名が決死隊?として、イスラエルに向けて出発することになりました。
<Photo00>4名の決死隊?
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イスラエルの地図
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イスラエルは、南北に細長い四国程度の大きさの国で、約700万人が住んでいます。人口の8割弱がユダヤ人、その他はアラブ人等で、首都はエルサレムです(国際的には未認可)。その歴史は古く、紀元前1280年頃のモーセ にまで遡ります。しかしその後は、まさにユダヤ民族と国家の存亡をかけた長い戦乱の歴史が続きます。公用語はヘブライ語とアラビア語ですが、ほぼどこへ行っても英語が通じます。訪問時の2月は、昼間気温が20度前後ととても快適でした。夏は非常に暑く、1〜3月がベストシーズンとのことです。
日本からは直行便がありません。韓国経由が最短だそうですが、我々はオーストリア経由で行きました。
<Photo01>テルアビブ 市内
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イスラエルの空の玄関はテルアビブ(TEL-AVIV)で、地中海沿いの、リゾート地を兼ねた大きなビジネス都市です。イスラエルへの入国はいたって簡単で、入国カードすら要りませんでした。ただ、パスポートにイスラエルの入国スタンプが押されていると、レバノンやサウジアラビアなど敵対するアラブ諸国では入国拒否されるそうです。
2月10日昼に成田を出発してテルアビブに着いたのが11日の午前1時。時差7時間を入れて約20時間の長旅でした。
2日目、朝からVIM社の方に車で迎えに来ていただき、いよいよハニタへ出発です。途中は、何の人工物もない畑や荒野が多く、住居などの建物は、町に集まって建てられています。パレスチナ暫定自治区のそばも通りましたが、ここは小さい建物が密集しており、境界線あたりを策で囲まれていました。紛争を感じさせるようなところは全くありませんでしたが、街並の違いからは貧富の差を感じました。
国の約半分を縦断しましたが、道路が良く整備されていて、途中での休憩を入れ、約3時間でハニタに到着しました。レバノン国境付近は小高い丘になっており、ハニタは国境のすぐそばにあります。緑に囲まれ、見晴らしも良く、拍子抜けするほど、静かで平和そうな所でした。
<Photo02>ハニタ キブツの博物館
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近くにはイスラエル独特の「キブツ」があったとのことで、その名残である博物館や屋外劇場のような跡地もありました。キブツは、集産主義的共同体で、構成員は主に農作業に従事し、社会主義的な生産活動をする生活共同体です。国内にはまだ多くのキブツが機能しており、外国人も住み込みで働く事が出来ます。この独特なキブツの存在はイスラエルの発展に大きく寄与してきたと言います。
<Photo03>ハニタ VIM社
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VIM社は、正式な社名を「VIM Technologies」といい、主に小サイズの刷版を製造・販売しています。すぐ近くにハニタ コーティング(Hanita Coatings)という防犯フィルムで有名な大手企業があり、そこにVIM社からポリエステルへのコーティングを外注しています。このことが、VIM社がハニタの地に工場を構える所以とのことです。
現在、ポリエステルベースとアルミベースの完全ケミカルレス現像の水なし版を製造していますが、アルミベースのものは、アルミの上にポリエステル版を貼り合わせたもので製造コストが非常に高くつきます。今回、アルミにIR吸収層を直接コーティングし、製造コストを大幅に削減したものを開発しました。守秘義務契約があり、詳しい話は出来ませんが、品質的にもコスト的にも十分満足できる完全ケミカルレス現像版とのことで、水なし印刷企業としても今後の展開に多いに期待するところです。5月にイギリスで開催予定のIPEXには完成版を出品するそうです。
また、水なし版ではありませんが、安価な市販のインキジェットプリンターを使用してCTPセッターが行うイメージングと同じことが出来る刷版も見せて頂きました。インキジェットプリンターによるイメージングは、他社でも開発段階として既に発表されていますが、同社のものはプリンターもインキも全て純正(市販)のものを使用するもので、プリンターメーカーのサポートがそのまま受けられるうえ、通常の用紙プリンターとして校正刷と兼用が可能です。発売されれば、数千万円はするCTP設備は全く不要になります。水なし用でないのが残念ですが、開発中とはいえ、ほぼ完成品で、近く発売されれば、CTP市場に大きなインパクトとなるでしょう。
<Photo04>アッコ レストラン「URI BURI」
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約3時間の工場見学の後、近くの歴史ある港町アッコ(Akko)に立ち寄り、そこのシーフードレストランで夕食をご馳走になりました。よく観光ガイド等にユダヤでは、ひづめが分かれていない豚などの獣、ダチョウなどの地を這う鳥、貝やタコなどの鱗のない水に住むものは一切ダメと書いてありますが、全くそのような様子もなく、料理も大変おいしく、十分に満足しました。
アッコは、18世紀のオスマン帝国時代の城塞都市として堅牢な城壁に囲まれ、歴史ある建物が多く現存する典型的なイスラム都市です。目前には地中海、すなわちメディテレーニアン・シーが広がり、まるで日本の某テーマパークそっくりの雰囲気でした。1799年にナポレオン率いるフランス軍が、アッコに攻め入ったそうですが、攻略は失敗し、エジプト遠征の分岐点となった歴史的な町だそうです。
3日目は、テルアビブのホテルの会議室で朝からVIM社の役員の方との商談です。2つの新しい刷版の、中国や日本における製造と販売に、東レやJWPAがどのようにかかわり、協力できるかを話し合いました。 約4時間におよぶ商談のあと、美しい海沿いのレストランで、おいしい料理を頂きました。
<Photo05>テルアビブ 地中海沿いのレストラン
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写真は、その時のものですが、右列の手前から3人目がVIM社CEO Avigdor Bieber氏です。
夕方からは、場所を変えてイスラエルのコンサルタント会社の代表であるZeev Savion氏にイスラエルの現状や今後の欧米の印刷業界の展望等についてプレゼンを受けました。
まず、イスラエルでは科学技術等の研究開発支援として政府による非常に手厚いMAGNETプログラムという政策があり、認可されれば、年間で最大数十万ドルもの支援(補助金)を受けられるそうです。研究の成果として利益が出た場合のみ何割かを国庫に納めれば良く、失敗した場合は、返還の必要はないそうです。日本のNEDOと似ていますが、規模は全然違います。このお陰でイスラエルでは、失敗や資金不足を恐れず、技術開発が盛んに行われ、多くの先端技術と優れた人材が生み出されています。VIM社にも小規模企業ながらドクターの学位を持つ研究者が2名もおりました。
資源に恵まれない日本も、世界で先進国として生き残るにはハイテク技術の開発とそれを行う人的資源しかないはずです。社会保障の充実も結構ですが、このような将来に向けた投資の必要性を痛切に感じました。
今後の欧米を中心とした印刷業界の展望については、WEB上の電子ブックや電子カタログが大きく台頭し、反面、用紙の印刷物は縮小していくとのことです。印刷の分野では、IC基盤等の電子印刷が伸びるとともに、いくつもの手間をかける高付加価値印刷や、大量生産のオフ輪のみが生き残っていくとの見通しでした。
4日目は、VIM社の厚いもてなしで、エルサレムと死海への観光ツアーを手配していただきました。
最初がエルサレムです。首都としての政治や都市機能のある新市街と城壁に囲まれた旧市街に別れています。旧市街には、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3つの宗教の聖地があることで有名です。
とりあえず新市街で車を降り、徒歩で城壁の中に入って、迷路のような旧市街の回廊を抜けて、ユダヤ教の聖地である「嘆きの壁」に着きました。
<Photo06>エルサレム 「嘆きの壁」と「岩のドーム」
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ここは崩壊したユダヤ教の神殿の外壁部分で、落ちる夜露がユダヤ人の涙を象徴しているようで「嘆きの壁」と呼ばれています。ちょうどユダヤ教の安息日の土曜で混雑していましたが、紙製の帽子をかぶって左側の男性エリアに入ることが出来ました。写真の左にある丸いドームは、イスラム教の聖地「岩のドーム」です。
<Photo07>エルサレム 「聖墳墓教会」
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続いて向かったのがキリスト教の聖地「聖墳墓教会」です。この教会はイエスが十字架にかけられたとされるゴルゴタの丘の上に建ち、教会内部にはイエスの墓の他、建設当時のゴルゴタの丘の岩がありました。

次に向かったのが死海です。死海は海面下400m超の、世界で最も低地にある塩水湖で、流れ出る川がなく、乾燥地帯にあるため、水が蒸発して通常よりも10倍の約33%の塩分濃度になっています。そのため、非常に浮力が強く、新聞を読みながらプカプカ浮かんでいる写真は世界的にも有名です。また一部を除いて生物は住めず、死海と呼ばれています。
エルサレムを出て、車で10分も走ると起伏のある乾燥地帯が現れます。岩肌に海抜0mの表示が見えてからも車はどんどん低地へ降りていき、30分ほどで、大きな湖「死海」が見えて来ました。
<Photo08>死海 海水浴場.
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<Photo09>死海 泥エステ
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昼食のあと、早速、海水浴場に行き、死海に入りました。さすがに水はまだ冷たかったですが、まさにプカプカといった感じで、貴重な体験が出来ました。湖底には粘土質の大量のミネラル分を含む黒い泥があり、肌につけるとエステ効果があるそうで、皆さん真っ黒になっていました。また通常の沿岸より400mも厚い大気の層は、紫外線を良くさえぎり、ほとんど日焼けはしないそうです。

最終日は、朝3時にホテルを出て、空港に向かいました。入国時に比べ、出国は大変煩わしく、出国審査というよりも飛行機に乗るためのセキュリティチェックが非常に厳しいものでした。何とかパスし、行き同様20時間の時間をかけて、15日の9時過ぎに無事、成田に到着しました。

今回の旅行では、特に戦争や紛争を連想させられることはありませんでしたが、至る所に国旗が掲揚され、国としての一体感を感じました。また、空港や首都での厳しい警備体制には、人々の危機意識の高さを感じました。周辺に敵対国を抱え、資源も決して豊富とはいえない中にあって、高い技術力と世界屈指のハイテク国家への成長には、この危機意識の高さの中でこそ生まれた変革や技術開発への旺盛なチャレンジ精神と豊かな創造力があったればこそと、思えました。
今や日本はGDPを中国に抜かれつつあり、国の借金はGDPの2倍以上です。もはや経済大国などと言っていられる状況ではありません。イスラエルのように危機意識を常にもって、人的資源の育成と次世代の技術の開発、そして変革の必要性を強く感じた次第です。
(日本印刷新聞社「印刷界」3月号より転載。)

2010年3月13日

わかくさ印刷の活躍が日経産業新聞に掲載

わかくさ印刷は西宮市にある、日本WPAの会員企業である。副社長の光本由美さんは家業に戻って7年、父親の社長を補佐し、最近は環境志向を目指した印刷物作りにチャレンジされている。平成8年度の産業管理協会のグリーンパーフォーマンス推進事業にいち早く応募され、LCAの講習を受けられた。その知識を駆使し、日本WPAの水なし印刷物をカーボンオフセットする勉強会、カーボンオフセットPGG研修会に参加され、今まで、3回の講習を受けられた。また、印刷物CO2排出量計算ソフト、PGGもいち早く導入され、印刷物の設計段階でCO2排出量を計算できるようになってきた。西宮市の環境意識の高いある会社のCSR報告書をカーボンオフセットをして、見掛け上の印刷物CO2排出量をゼロにする、提案が聞き入れられ、採用されることになった。これを機会に、光本副社長は印刷物のカーボンオフセットの採用を積極的に提案してくれている。
我々なりに、環境対応を進める一助になればと念願する次第である。
お陰さまで、研修会参加企業の努力で、今までに200トンのカーボンオフセットをする実勢をあげている。

3月3日付け日経産業新聞に掲載されたわかくさ印刷の記事・.bmp

2010年3月 6日

国連世界水の日記念イベント 3月22日開催 盛会裏に終了

このイベントは3月22日、晴天下で催され、多数の印刷関係の方々に来ていただき、激励の声を頂いた。この場を借りて厚く御礼申し上げたい。来年の催事もぜひ、お出ましいただきたい。

1992 年12 月の国連総会本会議において、1993 年から毎年3月22 日を国連「世界水の日」(World Day for Water)とすることが決議されている。しかし、我が国では全く認知されていないのが現状である。
 2025 年には、世界人口の3 分の2 が水不足に直面する(国連食糧農業機関)といわれ、今日すら、途上国では飲料水の不足にために、伝染病の蔓延、水紛争が増大している。昨年2月筆者はIWPAの世界気候変動サミットに出席したが、国連の上級職員、Mz.Gosslinは口酸っぱくここことを強調していた。日本人は豊かな水資源に育まれた列島に育ち、自身の問題ではないと勘違いをしている。しかし、日本が輸入している農作物は、育てるのに膨大な水を必要とし、日本は実質的には水の「輸入超大国」なのである。
 田畠久義会長が理事として活躍してくれている(NPO法人)地球友の会が主催して、3月22日(振替休日)に、東京の青山オーバルビルで国連世界水の日記念イベントを、大々的に開催することになった。
 日本WPAも水を大切にする団体として、「世界水の日」に微力ながら協力をさせていただく。地球友の会で刊行する国連環境計画の機関誌は、創刊以来、すべてにバタフライマークを入れていただきこの場を借りて謝意を述べたい。
 下のPDFパンフレットをぜひ、ご覧いただきたい。入場無料につき、多くの方にこのイベントにご来場いただき、水資源の大切さについて再認識いただけることを願っている。我々も水なし印刷でいささかなりとも水節約を勤めさせていただく所存である。


2010年3月 2日

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