日本WPA : Japan Waterless Printing Association

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日本WPAの活動  - 2008年2月 -

日精ピーアール保木間工場は水なし化でVOC放散値を「0」に押さえ込む

2月26日(火) 日本WPA・VOC計測班は日精ピーアール保木間工場のVOC放散値を計測した。なんと驚いたことに、この工場では通常の印刷運転でのVOC放散値は「0ppm」であった。器具の不調かと疑ったが、リセットし直しても、「0ppm」には変わりがない。 しばらくして、オペレーターはデリバリーに溜まった、スプーレ粉が気になり、エアーガンで吹き飛ばし清掃をした、すると一瞬、デリバリー近辺は32ppmを示した。15分後には、通常の状態に戻り、印刷運転に入ったが、「0ppm」を示した。 この工場は1年前、両面8色機と共に居抜きで工場を購入された。前工場は水ありで両面機を運用していたが、日精ピーアールは、時流を見据え、環境重視を前面に出し、昨年12月から水なしへ切り替えた。たまたま、前任関係者が同席されたが、以前の工場に比べ、印刷会社特有の溶剤臭がなくなったことを指摘された。これはとりものさず、水なし化が生んだメリットである。 水なしを標準作業で誰でもが運用できるよう、創意工夫を凝らし、回転扇風機と霧吹き機を設置した。これで室内の温度・湿度差をなくしている。下胴ユニットには小扇風機をつけ、空気の滞留を防止している。印刷工場としては、始めてのVOC放散値、0ppm達成をされた工場となった。日精ピーアール保木間工場の快挙をほめたたえたい。 この足で、四つ木工場を念のため計測してみた。ここには菊半歳反転8色機(水あり)が1台設置されていた。工場環境は申し分のないものであったが、念のために計測してみた。ここでは各ユニット上で、8.4〜11.0ppmの値を示していた。湿し液はM30 KBDドリームエッチ液を使っていた。原液ではVOC放散値・445ppmを示したが、ユニットからの放散は8.4〜11.0ppmの値に落ち着いてくれた。

080226nspr1.JPG 水ありから水なしへ切り替え、VOC放散地を0ppmに抑え込むことに成功

080226nspr2.JPG 水なしを円滑に使いこなす工夫、プロペラファンで暖気の均一化を達成

日精PR3.jpg工場内はどこを図ってもVOC放散値は「0ppm」であった

2008年2月29日

水なしインキの環境表示間違い

今年に入り、再製紙の表示偽装問題が露出され、印刷人にとっては日々、信じ切っていた諸材料を取り入れ、良かれと思って顧客筋にも推奨したいきさつ上、唖然とした感じを受けた。印刷ユーザーへの善後措置を含めての説明は、印刷会社が背負込む羽目になったが、今後はこのようなことが起きぬように再発防止に努めなければならない。日本WPA理事会080206では、本点が鋭意討議され、水なしインキについての表示間違いがあるかどうか、協賛メーカーにアンケートを出してみた。早速、誠意あるご回答をいただいた先から水なしインキの表示間違いについてその回答内容を発表させていただく。

2月12日ご回答
T&K TOKA 販売企画室 
当社では、水なしインキについては表示間違えのインキはございません。

2月13日ご回答
東洋インキ製造(株)  印刷・情報事業本部 インキ技術部
水なしインキ製品名/対応するロゴ/内容と表示の差異点
・アクワレスエコーネオ(HG・DIを含む、全シリーズ)/SOY・エコマーク/差異点はありません。
・アクワレスエコーニューFCNV100(8P含む、全シリーズ)/SOY・エコマーク/差異点はありません。

2月14日ご回答
サカタインクス株式会社
当社水なしインキシリーズについて
・水なしエコピュアSOY SPシリーズ(エコ・SOY)
・水なしエコピュアSOY QPシリーズ(エコ・SOY)
・水なしエコピュア 8SPEC シリーズ(エコ・SOY)
・水なしエコピュアSOY CLシリーズ(NONVOC・エコ・SOY)
上記はプロセスインキでいずれもエコマーク・SOYシールとも条件を満たしており、出荷先ユーザー様には弊社より証明書を提出させて頂いております。

2月14日ご回答
内外インキ製造(株)研究部
当社水なしインキ配合を確認いたしましたが、内容物とラベル表示に差異のある製品はございません。

2月14日ご回答
大日精化工業株式会社 オフセットインキ事業部
当社水無しインキ製品名     対応するロゴ     内容と表示の差異点
 HI TECHS LITHO      SOYシール/NLマーク   差異は御座いません。
 HI TECHS WEB       SOYシール/NLマーク   差異は御座いません。

2月15日ご回答
大阪インキ製造株式会社 環境対策室
当社製品 WLPインキシリーズ オビス100  WLPインキシリーズ
この製品について、「エコマーク」及び、「ソイマーク」のラベル表示とインキ組成を調査した結果、ラベル表示されているインキは基準を満たしていることを確認しました。

2月12日ご回答
大日本インキ化学工業(株) インキ機材販売推進部
日本WPA様において取り上げていただいているナチュラリス100W2におきましては、勿論、問題のあるものはありませんでした。
2月4日にプレスリリースしましたように、弊社にてインキの成分調査を行なった結果、オフセットインキにおきまして、0.2%のソイ不適合、0.02%のエコマーク不適合があることが判明しました。納期と色出しに追われる特練インキの一部で基準値を割り込んだり、超えたものが出荷されておりました。

2008年2月20日

韓国で水なし印刷のブレークが起きてくる…

韓国の業界誌・印刷界に以下の記事が掲載された。2月4日にはAju Rental(東レ・韓国代理店)のShi−Hoon Kim氏が大韓教科書・Kim,Yong Min氏ほか3氏が来日、熱心に日本の水なし印刷の実情を聴取された。一行は、近々、日本WPAへの入会手続きを取ってくれることとなった。

韓国1.jpg
2月4日に来日された一行、Aju Rental(東レ・韓国代理店)のShi−Hoon Kim氏が大韓教科書・Kim,Yong Min氏ほか3氏

以下は、韓国の印刷業界誌・印刷界に掲載された、日本訪問の水なし印刷レポート。
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東レ水なし平版印刷の専用自動現像機を導入した大韓教科書
- 1月17日から2日間日本の水なし印刷会社を訪問、今年中に水なし印刷物を韓国市場に -

大韓教科書は東レの水なし平版印刷方式(以下水なし印刷)専用の自現機を投入、韓国印刷市場において水なし印刷による環境にやさしい印刷市場を開拓していくことを宣言した。
昨年11月と12月にすでに城南工場で水なし印刷テスト印刷を成功させた大韓教科書は、1月17日から2日間にわたり印刷産業本部の金理事が生産管理、営業管理責任者を率いて、韓国の総代理店であるAju Rentalの関係者とともに、水なし印刷会社である()文星閣と蠖憩を訪問、水なし印刷の現場を見学し水なし印刷の現場管理と今後の市場展開などの意見交換をしながら、今後の日韓の積極的交流を通じた発展を模索することとなった。
今回の導入にあたって大韓教科書の金常務理事は「韓国印刷市場の現在の過当な価格競争のなかでも、自由に活動できる新しい市場創出とともに、社会的に印刷産業がもつ環境に良くないという認識を改めることが緊要である」と前置きし、「この二つを解決することのできるものとして、水なし印刷の導入そして環境にやさしい高級印刷市場を創出しなければならないという結論に至った」と説明した。
また「二度にわたる印刷テストで得られた印刷物を通し、自信をもつことができた」とし「今後も印刷産業のリーダー企業として積極的な広報活動を通し、環境に優しい印刷市場を拡大していく」と自信を見せた。
水なし印刷版の韓国代理店であるAju Rentalは「大韓教科書をきっかけとして、水なし印刷の環境にやさしい印刷市場が拡大するならば、印刷業界の廃水排出産業というイメージを『環境にやさしい産業』として一新することができる」とし、「現在10社あまりの印刷会社が導入を検討しており、市場拡大を通じて、水なし印刷が韓国市場に浸透していくことを期待している」とした。

住宅街に位置する環境にやさしい企業 – 文星閣
昨年6月にも韓国訪問団が訪問した文星閣の中嶋製造本部長は、今回の訪問団をむかえるにあたり、文星閣が住宅街に位置していることをみても日本では水なしが環境にやさしい印刷として受け入れられているかがわかる、と冒頭の挨拶をおこなった。20年以上の水なし印刷の歴史をもつ文星閣では、印刷現場と営業でのノウハウや、今後の市場展望に関する質問があった。文星閣からは同社の高品質印刷、環境関連印刷物に関する紹介とともに、水なし印刷資材価格のため上昇する印刷単価を、生産性向上、高い品質管理でカバーできると説明した。また短納期を要する高品質印刷物の受注の場合には水なしが適していると紹介しながら、水なし水性インキであるW2インキを使う場合はインキローラーを洗浄液でなく水で洗浄するため、VOCが全く排出されないと話した。今後の印刷市場の関しては、「日本も韓国と同じで少量多品種印刷が増加する傾向にあるが、印刷準備時間が短く生産効果が高い水なしこそ、このようなトレンドにマッチしている」と説明した。

徹底したCMS構築を通じて高品質の水なし印刷物を – 新藤
1931年創業、76年の印刷の歴史とともに約130名の社員で年間50億円の売り上げを上げている新藤は印刷物を発注する顧客(企画会社)にCMS構築を通じて得たICCプロファイルをCDにいれサンプルとともに提供、これにあわせた作業データの作成を依頼しており、最終印刷物と作業データの差をへらしている。
4年前水なし印刷を開始し、保有する9台の印刷機のうち半分(全体の印刷物量の60%)が水なし印刷。水なし化を始めたとき、どのようにして水なし印刷発注を増やしたか、またいまの日本企業の水なし印刷と印刷物に対する理解度についての質問にたいし、赤井営業本部長は「初め水なし印刷指定の発注はそれほど多くなかったが、日本企業は環境を重視しており、ここ2年ほどは環境にやさしい企業イメージをアピールできる水なし印刷指定が増えている」と話し「現在ではホンダ、リコー、富士通、トヨタのような大企業が環境報告書を制作する場合、水なし印刷が指定される」と説明した。また「導入初期には思考錯誤があったものの、いったん安定すれば一定品質の高品質印刷物を生産することができるため、印刷会社の売上伸張とイメージ効果を同時に期待できる」と話した。

インタビュー(写真:大韓教科書 印刷産業本部 金常務理事)
リーダー企業として水なし印刷による環境にやさしい印刷市場をきりひらく
Q:まず今回の日本における水なし印刷会社訪問を通じての所感をお願いします。
A:2日間の短い日程ではありましたが、日本の水なし印刷現場を見て感じたことは、全般的に印刷市場や環境水準が韓国よりも進んでいるという印象を受けました。まず水なし印刷では印刷現場環境の温湿度管理が徹底しておこなわなければならず、現場の環境管理が徹底して行われていること。また徹底したCMS構築でICCプロファイルを出力会社に提供しこれにあわせた作業データの作成を要請し、データと印刷物の差を縮めています。
また国としても環境関連の印刷物を水なし印刷指定で発注しているところを見ても、印刷産業ではうわべだけでない実質的な環境重視の認識が一般化していると感じました。私どもは近い将来、韓国でも必ず環境にやさしい印刷に対する重要性が増し、この印刷市場が拡大すると予想しており、業界のリーダーとして水なしによる環境に優しい印刷市場をみずから開拓しようと考え、水なし印刷を導入するにいたりました。

Q:昨年の2回にわたる印刷テスト結果はいかがでしたか?
A:大韓教科書では水なし導入以前より印刷環境の温湿度管理のための設備を備えており、印刷機にもチラーが装備されているため、現場設備を新たに設置する必要はありませんでした。また印刷機とに標準化されたICCプロファイルを持っているため、2回の印刷テストでは冷却機付きのハイデル8色機と三菱4色機で、日本の水なし印刷会社と大韓教科書両方で同一なデータで印刷した結果、使用紙によって若干の差はあったものの、ほぼ同一色調の印刷結果を得ることができました。
少量の印刷テストだったため、水なし印刷の長所を全て経験することができませんでしたが、その過程で完成した印刷物をみて、今後われわれの印刷市場での可能性に対して確信を得ることができました。

Q:水なし印刷は水の管理が不要で、版現像過程では排水が発生しないなどの長所にも関らず専用資材の単価が上がるため印刷市場への導入は簡単ではありません。単価上昇による負担をどのように解決していくお考えでしょうか。また今後どの程度の割合を水なし印刷で印刷する予定でしょうか。
A:一般的な中小印刷会社を基準として試算してみると、既存印刷より20%程度印刷単価が上昇するということは事実です。しかし、市場がもう少し活性化した場合は、10%程度は単価調整が効くのではと考えていますし、大韓教科書の効果的な生産システムを通じてもさらに減らせることができると思います。また水なし印刷を通じて環境にやさしい高品質印刷市場を新しく創出ことにより、過当な価格競争をする必要がなくなるため、それなりの価格設定行い十分な利益構造を作ることができると見ております。

Q:韓国印刷市場で水なし印刷がもちうる最大の魅力は何だとお考えですか?それは韓国印刷市場でどのように受け入れられると考えていますか?
A:水なし印刷はまず高い生産性と、水を使用しないため市場で要求されている短納期を要する印刷物に積極対応することができます。また短い印刷準備時間とともに一定の印刷品質を維持することができるため、最近増加している少量多品種印刷にも対応できるのが長所だといえるでしょう。
そして版現像過程で排水が発生しないことの他にも、水なし水性インキを使用した場合はローラー洗浄液ではなく水洗浄が可能なためVOCが発生しません。水なし印刷で企業関連印刷物を制作するならば、顧客に対して印刷物にも環境を考えた環境にやさしい企業だ、と言うイメージもたせることができるため、自動車、化粧品のカタログ、美術館紹介印刷のような高級印刷に使用すれば、差別化を通じてかなりのイメージ効果が出てきます。

Q:2008年の年大韓教科書の主な計画はどのようなものがありますか?
A:まず韓国印刷業界に新市場を創出するため、水なし印刷市場の本格的な開拓に総力をあげて取り組むつもりです。いま、いくつかの企業と交渉中ですが、今年中には1、2ヶ所程度の企業印刷物を水なし印刷で印刷する計画です。またいままで徹底して実行してきたカラーマネージメントの維持発展に最善を尽くしたいと思っています。それから商業印刷のほうでも活発な営業活動を通じて売上高伸張のため努力します。教科書、教材事業だけと思っている方も多いのですが、すでに大韓教科書では各種月刊誌を印刷しています。その印刷品質は、あるファッション誌の場合、毎月フランスの本社が世界各国で発行された版本の印刷品質を評価しているのですが、毎回上位に入っており、その品質が高く評価されています。
これらを通じて大韓教科書は、世界的競争力をもつ環境にやさしいリーダー印刷企業としてその役割を果たしていきます。今後も期待していてください。

インタビュー(写真:Aju Rental 水なし印刷産業部 羅理事)
■水なし印刷の導入で環境にやさしい企業としての発展を
Q:Aju Rentalの立場としても大韓教科書に水なし印刷版現像機が導入されたことにそれなりの意味があると思います。導入過程について、またAju Rentalが考える今回の導入の意味について教えてください。
A:大韓教科書では昨年6月ころから韓国印刷市場で環境に優しい印刷物というひとつの新しいマーケットを創出していくために、水なし印刷の導入計画を立て始めました。これに水なし印刷関連資材の韓国総代理店であるAju Rentalでは水なし印刷専用現像機と版材を生産している東レ、大韓教科書の3社間の緊密な協力体制のもと、昨年9月、大韓教科書の設備および印刷室、製版質の環境を東レ側で確認作業をおこないました。この結果、現在大韓教科書の温湿度調節設備を含めた印刷環境とシステムが日本の大手印刷会社と比較しても遜色のない優れた環境だという評価を受けました。
これに続き、昨年11月と12月に2回に渡って水なし印刷テストを行いましたが、すぐ導入しても本生産が可能だというレベルに到達できたので、水なし印刷の導入が決定されました。
今回の導入決定で、すでにしっかりとした印刷環境とシステムで認められている大韓教科書は環境にやさしい企業として、さらなるレベルアップのチャンスをつかんだと思っています。また今回の導入は環境にやさしい企業イメージを重視する多くの企業にも新しい印刷物発注のチャンスを与えたということであり、水なし印刷の印刷物がふえていくのであれば、韓国でも印刷が廃水排出産業でなく、環境にやさしい産業としてのイメージを持つことが出来ると期待しております。
印刷産業のリーダーとして大韓教科書の果敢なチャレンジに感謝し、今回の導入が韓国の印刷技術をさらにアップグレードする出発点になるだろうと確信しています。


Q:現在大韓教科書以外に導入検討をしている印刷企業はありますか?
A:大韓教科書以外にも、現在8色枚葉印刷機を保有している6社、UV印刷の2社、輪転機1社で検討中です。UV印刷の1社はすでに自現機を入れており、今年の4月から本格的に水なし印刷物の生産に入る予定です。

Q:短期的にみればインキと版材版材価格による負担がありますが、長期的にみれば人員削減や生産性の向上というメリットが水なし印刷の強みだといえます。印刷会社が導入するにあたって具体的にどの程度の生産性向上と人員削減効果を期待できますか?
A:現時点で水なし印刷版と水なしインキの価格が一般印刷より高いことは事実です。単純に水あり印刷より印刷原価が20%以上上昇するという考えもありますが、水なし印刷は一般オフセットと違い、水管理の必要がなく、自現機などに使用する薬品やアルコールが不要です。また高品質の印刷物を高い生産性で安定的に印刷できるため、トータルコストを計算してみると結果的に約5-10%程度の原価上昇に収まることになります。
また水なし印刷では印刷資材の節減を通じて印刷原価上昇要因を抑制することが出来ます。
次は、日本のある水なし印刷会社の1年間の水なしと水ありの費用比較を算出した例です:
単位:円         水あり   水なし
H液購買費        1,000,000   0
IPA購買費        500,000    0
ローラー交換費用     1,500,000   0 
版現像液回収費用     400,000    20,000
自現機液購買費      1,200,000   200,000
現像機フィルター交換費  0       5,000
合計(コスト差異     4,600,000   235,000
このように、原価的要員では節約になり、またほかには作業時の節約として本印刷までの時間ロスが一台の印刷時10分減らせるので、印刷時間は1台での印刷の場合9%が短縮できることになる。また一人当たりの労働時間が週あたり17時間短縮され、ヤレの減少率は年間22%、生産性も年間30%上がるという効果を得ることができる。このように具体的数値を見ても結果的には2つの印刷方式の原価に大きな差異はないということが分ります。

Q:水なし印刷の強みを生かせる印刷分野と水なしで印刷するのに適した印刷機について教えてください。
A:水なし印刷はシャドウ、ライト部分の再現性、また水を使用しないためインキの色調再現性にも優れ、車や化粧品カタログなど高級印刷物に最適です。また水により生じる紙の縮小がおこらず、フファンアウトなどトラブルが起こりやすい多色機やアキヤマのJ Printなどの両面機、小森SP両面機、ハイデル、三菱の8色機などには大きな強みをもっています。

Q:今後の版材とインキ価格についての展望を教えてください
A:大韓教科書の導入で韓国市場でも水なし印刷が始まったばかりですが、輸入される版材やインキ量が少ないため大幅に縮めるのは難しいです。しかし今後20社以上で水なし印刷が導入されるのならば、導入しやすい価格帯になっていくと思います。韓国の総代理店であるAju Rentalも最善を尽くして韓国印刷市場にあった販売価格をご提示できるよう努力したいと思っておりますので、今後もご期待いただければと思います。
以上

印刷ネットEMS2008年バージョンアップ説明会

印刷ネットEMSとは、トーマツ環境品質研究所と日本電気(NEC)、東レ株式会社、日本WPAの4社が開発した、印刷業界向けのISO14001環境マネージメントシステムであるが、インターネットの利便性を最大限利用して、取得、運営、維持更新をはかるある画期的な仕組みであった。2003年3月から募集を始め、印刷業界では最初の実施でもあった。ペーパーレスに近い形で書類の保管ができ、定型化した管理フォーマットにより、中小企業でもISO14001取得を比較的に容易に、早く、経費的に割安でできたことは大きな福音であった。このシステムのお陰で割合多くの会員の方々がISO14001を取得でき、環境管理では先駆けたことをなしえた。
毎年、このコンテンツと管理手法のバージョンアップが図られているが、今回、2008年度版のリリースに伴い、2月19日(火) 東レ株式会社本社(日本橋)と東レ株式会社大阪本社の2元を結び、同社の両テレビ会議室を使わせていただき、集中説明会を開催した。
トーマツ環境品質研究所・シニアコンサルタント・加賀隼人氏から2008年版バージョンアップ改定内容の説明、日本電気株式会社webサービス事業推進部・袴塚篤氏からその操作説明があった。東京8名、大阪2名の出席者のもと、熱心に聴講をいただき、活発な質問が出てきた。
印刷ネットEMSは2回目の更新審査を迎えるようにまでなった。大変優れた、とっつきやすいシステムで会員の環境マネージメントの啓発に大いに意義はあったが、さらなる発展を願い、システムの見直しをはかる旨の要望の声が出た。

2008年2月19日

Waterless Current2008年2月号を配信

Waterless Current2008年2月号を配信
以下は2月号の記事の一部
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水なしラベル印刷の革新は、CODIMAG
アニロックス・キーレス・インキング装置を実用化した元祖のメーカー
から続けられている

8年前に、フランスのCodimag社は新型水なし欠輪転オフセットラベル印刷機・VIVA320のオープンハウスをパリで行った。その時、共同経営者のMr. DemolとMr. Tisonの両氏は、それまで作っていた凸版間欠輪転ラベル印刷機とは違ったものを作り上げた達成感を誇りに思っていた。ミーティングに出席した、当時の市場の傾向を知っていたある業界紙記者はMr.Demolに、「きっと、6年内にCodimagは100台以上のオフセット水なし印刷機を出荷してくれよう。」と、暗示した。この分野の世界第一人者は当時、日本の三條機械で、同等の品質獲得をしていて、しかも安価なフランスの印刷機とは、三條機械も欧州では勝負にならないことを彼は見抜いていた。
そして、1年後、Mr.Demol、WPAのアーサー・ラフィーバー氏と共に他の3人のジャーナリストを交えたパリの昼食会で、Codimagは水なしけつ間欠輪転オフセットラベル印刷機を製造したことは、正しい選択であったと確認された。2001年までには、Codimagはホットとコールドの箔押し浮き出し装置、シルクスクリーン、フレキソ、および凸版印刷のような、より多くの能力を加えた。現在のCodimagのマネージャーとして、Pascal Duchene氏は言う:「また、きめ細かに動き続けると、より極意に到達できるのだ。」

080220-hpupfig1.jpg
アニロックス・シリンダをいだいて装備しているVIVA420キーレス水なし間欠輪転印刷機

今や、Codimagラベル印刷機はこの部門では飛びぬけた水準に達している:VIVA420は、 サイズが大きくなったほかに、ANIFLOシステム、アニロックス・シリンダを使ったインキ着肉の仕組み、そして、従来のギアー駆動装置の代わりに、サーボモータが組み込まれた。現在まで、同社はVIVA340を供給していた。この新機種は既に4社に設置され、うち3社は24時間ぶっ通しで動かしている。Codimagが言うには、VIVA420の生産性は340の倍に達するが、単に、サイズが大きくなっただけではなく、胴経が大きくなり、サーボモータによってより柔軟性が出てきたことによる。これに加えて、今日の流れを受け継ぎ、リモートサービスが機械に内蔵され、緊急サービス、異常診断、および遠隔操作などをこなしてくれる。「VIVA」という名前は「速度」と「変動性」を意味し、VIVA340は稼ぐ機械となったが、VIVA420はそれ以上の匂いがする。Mr. Ducheneの声明を支援したい。マドリードでは、Mr. Panel は現在の市場ニーズ、低価格と短納期に対処するために新しいアプローチの必要性を示したグラフを表示してくれた。0〜500ロットでは、デジタル印刷が適当であるかもしれないとした。400〜2,000、そして10,000ロットのものさえ、既によく知られているVIVA340は合うだろう。この最後のグラフは大型機の領域で、2,000〜15,000以上が適切であるが、VIVA420はここで使えるのだ。新型機はLabelexpo2005で初めて、展示示された。これが枚葉機に伝播され、アニロックス・シリンダとAnifloインキング装置(アニロックス・キーレス・インキング装置)の形を搭載した枚葉機につながる。同じシステムはKBAによってGravuflowと呼ばれ、そして、ハイデルベルグはSM52に同様のAnicolorを使っている。Codimag Anifloシステムはラベル印刷機械から出た第一の元祖である。

2008年2月17日

エコから始めるブランディング 日精ピーアール・中村直昭社長インタビュー

2月6日付日本印刷新聞、5135号に以下の記事が掲載れた。印刷界に不透明感の漂う中、時流を見据えて前進を図る中村直昭社長は力強く語ってくれている。従来の印刷商品と異なる、高精細580線スタッカートFMを水なし水洗浄性インキで環境価値をつけてブランディング商品化している姿に敬意を表したい。
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080213Nakamura.png
インタビューで語る中村直昭社長

水なし印刷工場を確立
新たな印刷ビジネスに挑戦

新鋭設備の導入で「水なし印刷工場」を確立した(株)日精ピーアール(本社・東京都千代田区岩本町、中村直昭社長)が、その機会をとらえて「環境配慮」の理念を前面に押し立てた、新たな印刷ビジネスに臨んでいる。掲げたキャッチフレーズは「エコからはじめるブランディンク」。環境にやさしい一貫生産システムを構築するとともに、営業社員にも得意先あるいはエンドユーザーに対して、取り組み姿勢を訴えるよう要請。印刷業としてのあり方を全社挙げて挑戦し始めた。一問一答のかたちで、中村社長に考えを問いたい。
-環境保全に関する心構えから。
 中村 印刷業界は、環境保全に関する業界内外の言論や情報を集め、自らメッセージを発信しているが、印刷物の利用者であるエンドユーサーが、その情報をどれだけ正確に知っているかは定かでない。印刷人がどのようなスタンス、ポリシーで自分の取り組み方をエンドユーザーに伝えようとしているか、残念だが見たことがない。印刷を発注する企業も環境保全に関心がない。理解していないために、対応するうえでの動機づけにもなっていない。
-印刷会社側の対応は?
 中村 印刷市場が過当競争の状態になっているが、そのなかでこそ、何らかの差別化をはかる必要がある。エンドユーザーに印刷物をどう見てもらえるか。社会的責任を果たしている姿をみてもらうということも、環境対応の表れだと思っている。
-貴社の取り組みは?
 中村 環境省東京都の方針ては、VOCの排出自主規制の目標として、2010年までに2000年比で32%削減するという指針が出されているが、当社では、石油系溶剤を含まない大豆油インキ、湿し水を一切使用せず、しかも有害な現像液も使わない「水なし印刷」(東レ)を導入することによって、60%削減を達成している。
-次はどんな課題を?
 中村 当社では、削減率を30%上乗せして90%にまで高めたい。印刷業界全体でVOC削減に寄与する必要性を考え、画期的な発明である「W2インキ」(水洗浄性インキ=大日本インキ化学工業)を使用する検討に入っている。
 W2インキは、インキの組成にVOCを発生する物質を含まず、さらに、もっともVOCを放出する溶剤系洗浄剤を使用していない。水系の洗浄剤でインキを洗うことができるので、VOCの放出量をほとんどなくすことができるという画期的なインキだ。水なし印刷でしか使えない。
‐確かに、画期的製品。
 中村 水なしプレートとW2インキを使用した印刷は、水を使う従来の印刷方式と比較して10分の1以下にVOCを削減できることから、環境保全を前進させるための究極の方式だと思う。当社では、これを全国に先駆けていち早く採用して、今年度末までには推進する予定だ。
-FMスクリーンも採用したとか。
 中村 「スタッカート」(コダック社)を導入して、圭ず品質面でクリアできた。数値管理によって最小点で高精細に表現できるので、インキやパウダーの使用量が少なくて済む。ヤレの発生も少なく、生産性が格段に上がる。すでに、社内で印刷する仕事の8、9割をこなすようになった。
-コスト的にはどうか?
 中村 水なし印刷の場合、菊全判の両面5色機で印刷しても、用紙のファンナウト現象を防げるので、見当精度がよく、生産効率も高い。プレートやインキのコストも吸収することができる。水なし印刷は、トータルなコスト増につながらなかった。CTP出力とFMスクリーニング、それに水なし印刷を加えた一貫生産システムは、印刷会社として珍しいのではないか。コストアップを懸念視するより、顧客の好感度の方が大きい。生産効率の向上とも相まって、結果として両立てきたように思う。
-労務面では?
 中村 VOCは、印刷機のオペレータの健康にとっても、好ましくない。クリーンな職場で働いてもらうのは、経営者の責務だと思う。
-企業の姿勢を伝えるには。
 中村 環境対応はコストアップの要因になるとよくいわれるが、そんなことより、一企業として社会に対して明確なメッセージを発したい。得意先から直接、エンドユーザーに伝えてほしいと、営業マンを通じて要請している。営業マンには、プライドをもって営業活動すべきだと、営業会議などを通して鼓舞した。印刷業界に対してもメッセージを送ることができれば、環境対応を強みに仲間仕事のお手伝いをできるのではと期待している。
-全社的にも揺るぎなく。
 中村 紙の使用や電力の消費は致し方ないとしても、印刷方式を無公害にして、製品から出る公害を少しでもカバーしたいと考えている。この印刷方式を採用し推進していくことを、事業方針に盛り込んで邁進したい。 ちなみに当社では、政府が展開する国民的プロジェクト「チーム・マイナス6%」にも、会社として加入し、節電などにこまめに取り組んでいることをご報告したい。
-印刷業界への呼びかけは?
 中村 VOC削減に取り組む当社の努力は、地球規模からすればミクロのようにほんの小さなことだが、こうした印刷方式が業界全体に広がっていけば、公害を出している従来型の印刷方式から無公害印刷方式への転換を促し、地球環境の保護に寄与できることになる。一社一社が少しずつでも取り組んでいく必要があるのではないか。

2008年2月13日

プリプレス・センター社長 藤田靖氏が環境と印刷への意気込みを語る

印刷新報1月17日号に以下の内容が掲載された。藤田氏の意気込みに敬意を表したい。

洞爺湖サミット』ポスター製作
高水準の環境配慮に高評価、水なし印刷・間伐材など8種すべてで採用

日本WPA(日本水なし印刷協会)の会員である、株式会社プリプレス・センター(札幌市)の藤田靖社長が代表幹事を務めるNPO法人コンベンション札幌ネットワークが、今年7月7日から9日まで開催される「北海道洞爺湖サミット」の公式ポスターを受注した。同ポスターは、水なし印刷はもちろん、大豆油インキと間伐紙を用いるなど、環現問題に積極的に取り組み、藤田社長が謳う『国内最高水準の環境配慮印刷』によって製作され、サミット関係機関などから高い評価を受けている。そこで本紙ては、藤田社長に公式ポスターコンぺティションヘの応募経緯やサミットの中心となる環境問題への取り組みなどを伺った。(印刷新報・三浦武志〉

-コンベンション札幌ネットワークとはどのような取り組みをしているのか
 札幌コンベンションセンターが完成した際、大型の国内ならびに国際会議を誘致する目的で設立したもので、現在では札幌で約130社の企業が加盟している。以前からサミットの誘致に力を入れており、今回、開催が決まったことで、公式ポスターをはじめとしてサミットに関わる様々な事業に積極的に参画する方針であった。

-公式ポスターは応募した8種類すべてが採用されたということですが、水なし印刷が大きく影響したのでしょうか
 国内鍛高水準で印判するということが私の考えである。水なし印刷は、環境対応はもちろん、インキの盛りなど印刷物の仕上がりすべてにおいて多くの利点があることは間違いない。環境問題をテーマに開催されるサミットとして、水なし印刷の与えるインパクトは大きい。
 今回、一番苦労したのは用紙の選定であった。R100からR70の時代になり、国内ならうたか最高水準を考慮した場合、循環型のビジネスが求められる。このため、間伐紙を採用した。インキは大豆油インキを使用している。現往、2種類が完成しており、残り6種類を今春までに印刷する予定。
 制作にあたり、多くの企業にこ協力いただいたことに感謝している。

-藤田社長が理事を務めるグリーン購入ネットワーク(GPN)で新たな動きがあるようだが 私は、約20年間にわたり願現問題に取り組んでおり、グリーン購入ネットワークは4年前から理事として活動している。 新たな展開としては、グリーン購入ネットワークの北海道支部を今年設立するための準備を進めており、現在、活動の一環としてサミット用のポータルサイトを制作していこのポータルサイトは、1月から12月までの1年間で、国内から海外へ白けて日本が誇る最先端の環境技術や製品を紹介していくものである。我々が制作するのはインテックスページのみで、細かな情報については各企業に作り込んでもらう。もちろん、環境省やサミットの公式サイト北海道洞爺湖サミット選民会議ホームページともリンクされている。

-同ポータルサイトの仕組みはどのようになっているのか
 単なる情報発信だけてなく、web環境展示会に参加いただいた各企業の掲載料金から一定の資金を、北海道内の37市町村で構成する森林経営研究会(事務局/下川町)に回すことを予定している。そこで、森林の間伐や育伐を1年間にわたりカーボンオフセットで展開する。まさに、循環型ビジネスを構築しようというもの。6月に設立を予定している北海道、グリーン購入ネットワークともしっかりと連携し、大きな輪にしていきたい

2008年2月 1日

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