日本WPA : Japan Waterless Printing Association

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日本WPAの活動  - 2007年9月 -

水なし印刷、中糸綴じのCSR報告書

金沢市の橋本確文堂はこの度、ある印刷会社と共同して、兵庫県のあるユーザーのCSR報告書を水なし印刷、中糸綴じ、大豆油インキ、R100再生紙で制作した。しかも、文章は日英語表記で、国際的にも見てもらえるものとした。昨年、このユーザーはCSR報告書の優秀賞をいただき、今年もぜひ、入選を果たしたい一念をもちつつ、環境配慮の政策を推し進めるべく、ことにあたってくれた。

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環境配慮の印刷物制作事例、ある会社のCSR報告書2007 

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バタフライロゴ、大豆油インキ、R100再生紙のロゴが入っている

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中糸綴じと言う傷をつける余地のない製本方法を採用した。
(この画像をクリックしてみると拡大して中糸綴じが見える。)
日英両語で併記されている報告書で、外国バイヤーにもうけている。

2007年9月29日

IGAS展で水なしのセミナーが連日開催

9月23日(日) 11時よりIGAS展の会場、ビッグサイトの会議棟603号室で富士フィルムグラフィックシステムズ(株)が主催するFFGS技術セミナー、「いま、なぜ水なし印刷なのか」と言うテーマで伴内正樹氏によるセミナーが開催された。

水なし印刷の原理と印刷の仕組み、企業の環境意識の強化の背景、水なし印刷でできるVOC削減、水なし印刷のメリット、水ありとの比較、水なし実運用のポイント、導入効果事例など分かりやすい説明であった。聴講者の反応は良く、活発な質疑応答がなされた。最後にFFGSは10月1日より東レ水なし版の総代理店となり、2010年には売り上げ倍増を目指すと力強く述べてくれた。


同日の13時30分より、(株)桜井グラフィックシステムズの水なしセミナー「これが水なし印刷、環境印刷の決定版」が、609号室で疋田巳次氏により行われた。

水なし印刷の変遷、水なし印刷とは、水なし印刷のメリット、水なし印刷成功に向けて、水なし印刷の環境対応、サクライの環境対応、と言う内容で要領をよくまとめた、サクライの主張もさりげなく織り交ぜた内容であった。会場には80名の熱心な聴講者が駆けつけてくれた。疋田氏自身、水なし印刷会社で水なし版を長年にわたり運用経験してきた経験を持ち、今こそ売り込みのチャンス、その売り込み点はずばり、Innova版とW2インキで、環境を切り口に顧客にプレゼンする内容をサジェスッションされた。

サクライのマシンはインキ冷却装置、洗浄液パイプ管を2系統持っていて、この素材をこなしやすい側面を持っている。
また、桜井グラフィックシステムズは環境へ意欲的な取り組み姿勢を見せ、この度、「環境に優し印刷機は、環境にやさしい製造工場から生まれる」をコンセプトに、NEDOとの共同事業のもとに、2007年12月には、320KWに増強した太陽光発電の設備を増設する。

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FFGSのセミナーのレジメの封入保存のために採用された清水印刷紙工製ふた付クリヤファイルホールダー(水なし印刷製)

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引田巳次氏のポイントを突いた水なし印刷セミナーの風景

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桜井グラフィックスシステムズ工場屋根に取り付けられた太陽光発電

2007年9月23日

日本WPAの実演で新洗浄液でのVOC発生の低さを実証

IGAS展の日本WPA・東レブースでは、桜井グラフィックシステムズのオリバー菊半歳4色機、OL466SDを設置し、大日本インキ化学工業が開発した、水洗浄性インキW2での洗浄時のVOC発生の低さを確認するため、計測機(Micro-FID)を持ち込んで、ライブで計測の結果を表示した。

実演によって、その数値は振れたが、筆者が見たときは、新洗浄液WW-1でのVOC発生量は500ppm以下、他方、洗油で洗浄したときは、瞬間、5000ppmの値を示していた。なんとその差は、1/10に収まっていた。なぜこんなことができるのであろうか?

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日本WPA・東レブースで洗浄時のVOC発生の比較を実演

ここで使用したインキは、大日本インキ化学工業が丹精込めて環境配慮のもとに作り上げた新しいタイプのインキである。

●水洗浄性100%植物油型枚葉水なしインキ「ナチュラリス100 W2」

湿し水を使用しない水なし印刷は環境負荷の少ない印刷方式として注目を集めている。
このインキでは、石油系溶剤を含まないノンVOCインキを使用することにより、より一層、環境に配慮した印刷が実現できたのだ。

さらに、インキの洗浄工程でのVOC低減が大きなテーマとなっているが、ナチュラリス100 W2では、水洗浄性を有する100%植物油型の水なしインキとなっていて、水系洗浄剤で洗浄できるのだ。

●ナテユラリス100 W2の環境優位性…100%植物型VOC成分ゼロ+水洗浄性

『ナチュラリス100』の最高水準の環境保全性を継承し、石油系溶剤を完全に排除している。大気汚染の防止と、資源の有効活用に貢献してくれる。洗浄工程において溶剤系洗浄剤のかわりに、ナチュラリス100 W2専用の水系洗浄剤を使用することにより、洗浄工程におけるVOCを大幅に低減することができるようになった。
水なし印刷のバタフライマークとあわせ、より一層、環境に配慮した印刷が実現できるようになった。

●ナテュラリス100 W2の印刷適性‥‥‥優れた機上安定理と印刷品質
流動性と地汚れ性とのバランス化を図り、シャープな網点再現とべタ着肉性を両立してくれている。水なし印刷のポイントである温度安定領域も広く、印刷開始から終了時までの変化(経時変化)を抑制している。棒積み適性・追い刷り適性を付与し、生産性を損なうことなく、環境貢献度の高い印刷が可能なインキである。


■インキ成分の構成比(%)
成分    ドライオカラー ドライオカラーナチュラリス  ナチュラリス100 W2
      (一般インキ)    (大豆油インキ)         (ノンVOCインキ)
顔料    10~20    10~20 0~20
樹脂    30~30     25~30           20~30
植物油   10~15    0               5~15
大豆油   0         20~25           25~40
石油系溶剤 30~40     25~30          
助剤    3~7       3~7             3~7
合計    1 0 0      1 0 0             1 0 0

2007年9月21日

国際水なし印刷セミナー(IWPS)が盛況に開催される      

全印工連水なし印刷研究会との共催による、国際水なし印刷セミナー(IWPS)は9月21日(金)、東京ビッグサイトの会議棟607号室で、110名の参加者のもとに盛況に開催された。

日本WPA・田畠会長、全印工連水なし印刷研究会・奥会長が冒頭、主催者を代表して、このような国際的な会を催すことができたことに、会員・参加者・関係者への熱意に謝意を述べた。

開催後になったが、公務多忙の全印工連・浅野会長が時間を繰り合わせ、わざわざ駆けつけてくれた。

「印刷クライアントはここへきて印刷物への環境考慮を求める動きが、急に出てきている。1年前には考えられなかった動きである。全印工連水なし印刷研究会・日本WPAの皆様はかねてより、その意識を持たれ、地道に取り組んでくれたことは喜ばしい限りである。今後とも、環境に良い印刷ものづくり、EMSへの取り組みに励んでいただきたい。」と挨拶された。

講演は同時通訳により、次のとおり行われた。(レジメはリンク先PDFファイル参照)


●EWPA会長 Detlef Braun氏

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自らは水なしUV印刷のコンサルをしている。KBA、ローランド、リョービなどの印刷機メーカーが意欲的に水なしUV印刷に取り組み出してくれ、欧州で今、ブレークし出した。印刷素材がより多様化し、より品質向上・安定を求められ、さらに、環境への配慮は避けて通りにくくなってきている。
このソリューションとして、水なしUV印刷が拡がってきている。今までの、CD-ROM、カード印刷の特殊限定領域だけでなく、パケージ・商業印刷などより汎用用途への積極展開は目を見張る。欧州でのその興味ある取り組み事例に触れてくれた。


●Mozaic社・社長・Dale Ford氏

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同社は首都ワシントン市にあり、1993年以来のWPAの会員で、全米で一番、環境問題に取り組んでいる会社で、水なし印刷、グリーン電力に積極的に取り組んでいる。
オーナーから要請され、8年前に同社の経営者に就任。彼は次世代の経営者養成を意識している。CIを果敢に敢行し、業務改善・新経営計画の策定を行う。この度、工場の大幅拡張とB全判KBA社の6色水なし印刷機2台導入に踏み切った。この導入にあたり、主要印刷機メーカーに自社特製のテストチャートを持ち込み、印刷した結果、KBA機の選定に軍配を上げた。
さらに、自社仕様にカスタマイズした、ハイフレックスMISシステムを導入し、工務の自動化も間もなく始まる。小ロット・quick turn-around(手離れ迅速化)への取り組みは水なしUV化、MIS化をおいてないと言い切る。UV水なし印刷はその材料費が高くつくことに目を向けてしまうが、実際は、単位時間内の生産量の高さは従来方式から比べ、3割以上にもなるのだ。
結果、採算性も向上すると言ってはばからない。さらに、印刷はPassion(情熱=思い入れ)そのものと、公言した。印刷工から身を起こし、現場を熟知した、改革に燃える経営者の姿を見た。


●De Persgroep Publishing社 EPC(Eco Print Centre)社長・Rudy Bertels氏

Download file:EPC_presentation_PDFファイル

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欧州の新聞業界も、緊迫状況を迎えていた。DPP社は輪転機の老朽化、広告紙面のカラー化、加えて、部数の小ロット化、価格低下の圧力に見舞われ、思い切って設備の更新を決めた。従来の発想では、じり貧は避けられず、検討する中で、斬新な発想の輪転機、KBA社のコルティナの導入を考えた。
当然日本にも来て水なし印刷の下調べもした。結果、コールドセット水なしオフ輪機にドライヤーを抱かせ、通常はコールドセット水なしで動かすが、コート紙ではヒートセット水なしを使う、しかも使用インキは同じインキを使う、というものであった。水なしのお陰で前準備は迅速を極め、小ロット生産には威力を発揮しる。しかも、仕事の幅も広がり、所業印刷分野にまで手を広げている。
氏が言うには、ネットの圧力で価格抑制が働き、従来の延長の思考では新聞業界も経営できなくなってきたとしている。小国、ベルギー北部での多言語、小ロット、quick turn-around(手離れ迅速化)は水なしコールドセットとヒートセット兼用オフ輪で生き延びるめどをつけたとしている。 

        
●鶴山雅図仕印刷有限公司(HESHAN ASTROS PRINTING LTD. 董事(Director)Roy Tang氏

Download file:leo_presentation_PDFファイル

珠江デルタの鶴山市でこの25年間で立ち上げた、驚異と脅威の印刷会社。枚葉4色以上機を95台所有している。得意先は全て欧米の会社で毎日、納品ものを90台のコンテナーで出荷している。
創立はペーパーバッグからの立ち上げであったが、欧米での販売ルートの道をつけつつ、真新しい土地に、真新しい最新の設備、真新しい人材を寄せ集めて立ち上げたのが特徴。真新しい土地に、中国奥地から集めた人材、25000人が生活する、新興都市まで作り上げた。上製本、ポップアップ本、手加工の伴う印刷物は特に得意とする。
今は力をつけ、自社内に印刷加工研究部門まで作り上げている。また、環境、Pマーク、品質管理など公的な認証を数多くお墨付きを得ている。
この会社では、世界を相手にする気構えでいて、不況などとはおよそ縁遠いものである。貪欲にも最近、環境配慮の水なし印刷に積極的に取り組み出し、世界市場で通用する、印刷ものづくりを目指したいと、語ってくれた。


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開会のあいさつをする日本WPA・田端久義会長

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公務多忙の全印工連・浅野会長が時間を繰り合わせわざわざ駆けつけてくれた

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110名の参加者が全国各地から、豪州・インド・韓国・中国から集まってくれた。

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同時通訳の下でのセミナー風景。

Waterless Current2007年9月号を会員に配信

本号は、9月21日の国際水なし印刷セミナーの講師、Dale Ford氏の会社、MOZAIC社の特集となっている。1993年に水なし化へ切り替え、思い切ってこの印刷方式に特化したおかげでワシントンDC地区で注目される印刷会社に成長してきた。
同地区は、首都と言う性格上、環境意識には全米随一の地区で、印刷物を環境面から徹底追及し、環境にやさしい印刷モノづくり(エコ化ものづくり)を作り上げてきた。大豆油、再製紙は日本でも定番の環境資材であるが、水なし印刷、グリーン電力、カーボンオフセット(カーボンニュートラル)の確立、揮発性洗浄剤の再生使用、森林認証、と人の先を行く印刷物・エコ化ものづくりに励んでいる様子を具体的に書き記してくれている。
これらの取り組みを行うと、コストアップに見舞われるが、より合理化、生産性向上を図り、水あり印刷の価格と同等で勝負をかけている。
この度も、工場の大幅増床をはかり、B1サイズ、6色水なしUV印刷機2台を導入する。薄紙、特殊プラスチック類をUV速乾性をきかせたもとで、次工程に瞬時に持ち込める、quick turn around方式の確立を目指す。
しかも、Dale Ford氏は単にハード面の強化だけでなく、HIFLEXと言う新しいMISを導入し、2008年1月には稼働になる。これは会社のインターネット・ポータルサイド(www.mozaicprint.com)を含め、あらゆる会社のデジタル経営管理業務を統合してくれるものだ。
9月21日、ぜひ彼の話を直に、IGAS会場の会議棟607号室で直に、聞いていただきたい。

2007年9月16日

エコプロダクツ2007展の出品社説明会でバタフライロゴが取り上げられる

エコプロダクツ2007展の出品社説明会が9月13日(木) 2時から大手町の日経ホールで開催された。ホール満杯の参加者で、この展示会の盛況さが見込まれる。今年は東館の5ホールを占め、過去最大の規模となる。来年の洞爺湖サミットでは新首相のもとで、新しい枠組みの地球温暖化対策が討議され、採択されていこう。我が国は、環境を切り口とする世界市場へのビジネス展開は避けて通れないと、この展示会の強い意気込みを訴えていた。

出品社への細則説明の中で黒田和好氏は「本展示化のエコ化」を取り上げられた。展示会での印刷物配布は相当量を占めよう。しかし、紙はとかく、ゴミ化する運命にあり、これがエコ上の問題ともなりかねない。そこで、同じ印刷物を作るにも、この展示会出品社はバタフライロゴをつけた、水なし印刷の採用を呼びかけられた。

エコプロダクツ展で主催者が配布する印刷物も、その配慮がなされ、バタフライロゴが付いたものとなっている。

同時に、この展示会で使われる電力は全て、グリーン電力で賄われるが、カーボンオフセット(カーボンニュートラル)を意識してのことである。


話は変わるが、9月21日の国際水なし印刷セミナーの講師、MOZAIC社のDale Ford氏は日々の印刷作業をカーボンニュートラルを維持して生産に当たっている。詳しくはWaterless Current2007年9月号にその記述がある。

日本WPAはさらなる印刷物のエコ化をさらに進めるべく、12月のエコプロダクツ展では、日本WPAグループブース4コマの中で、水なし印刷と新しいW2インキを大きく訴求して行く。

2007年9月15日

換気をよくして枚葉水なし印刷でのVOC放散値は0に抑え込む

アインズ株式会社はびわ湖のすぐそばにある工場で、びわ湖の清浄化に腐心する滋賀県の姿勢に真正面から取り組んでおられる会社である。
工場内のVOC放散量をできるだけ抑えた方針と、独自の方式のCO2削減をを掲げ、この度、第10回びわ湖環境ビジネスメッセ(19年10月24日?26日)に自社の水なし印刷とその製品を出品される。
これに先立ち、工場の換気効果を改善し、VOCの発生を極力抑えた作業内容の改善をはかってきた。

9月6日(木)、日本WPAVOC測定班は同社の竜王工場を訪問し、測定対象機のCD102-6MCS(水ありで使用)とSM102-8PS(水なしで使用)のVOC放散量を測定した。

水なし印刷専用のMS102-8PSでは印刷中のVOC放散量はどの胴を計測しても、0ppmを示した。VOC放散量が0とは考えられにくいが、水なし機では冷却用の小型ファンを胴間に配置していることが、空気の対流をもたらし、換気効果を上げる結果につながっていた。いずれにしろ、何度計測しても水なし印刷のVOC放散量は、0ppmであった。

比較のために、水あり機のCD102-6MCSをユニット上部で計測した。
1胴目・あき胴 2胴目・墨  3胴目・藍  4胴目・紅  5胴目・黄
          50ppm   51ppm  77ppm  92ppm
と言う値になった。

水あり印刷でもアルコール代替えエッチ液を使用してVOC放散量を抑え込んでくれていた。最終の行きつく先、VOC放散をゼロにする仕組みを構築しつつある。

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アインズの竜王工場での測定風景

2007年9月 7日

東レ(株)がIGAS2007のプレスリリース・新商品紹介を実施。

当会の賛助会員である東レ(株)が、IGAS2007の事前プレスリリースと新商品の紹介を行った。
以下は発表資料。

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東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:榊原定征、以下「東レ」)は、9月21日から東京ビッグサイトにて開催されるInternational Graphic Arts Show 2007(以下「IGAS2007」)に、新開発の水なしケミカルレスCTP版「INNOVA(イノーバ)」、感光性樹脂凸版「Torelief CTP」および感光性フレキソ版材「Toreflex CTP」を出展いたします。

環境保全に関する様々な法律が施行され、印刷業界でも環境保全への取り組みが活発化していますが、我々資材メーカーに対しても環境配慮型商品のタイムリーな開発が強く求められています。このご要望にお応えすべく、東レ株式会社では、今回のIGAS展示会に於いて、以下の新製品をご紹介致します。

東レ水なし平版は、「現像工程で回収廃液が発生しない事」、また、「印刷工程で湿し水を使用しない事」から、『環境配慮型の印刷材料』として既に高いご評価を頂いておりますが、更に、現像工程におけるケミカルレス化のご要望にお応えすべく、水なしケミカルレスCTP版”INNOVA(イノーバ)”を開発致しました。株式会社桜井グラフィックシステムズの「OLIVER466」による印刷実演を行い、「INNOVA」が提供する環境配慮印刷システムを体感していただきます。

また、今後も市場成長が期待されるパッケージ印刷分野での展開が注目を集める樹脂凸版・フレキソ版印刷においてもCTP化が工程・品質改善の鍵と考えられており、東レは感光性樹脂凸版「Torelief CTP(WF-II Type)」及び感光性フレキソ版材「ToreflexCTP(MRQ Type)」を開発いたしました。共に従来(アナログ)版同様の水現像方式を採用しつつ、従来(アナログ)版に比べ、写真ハイライト部のディテール再現が向上する事や、グラデーションをより滑らかに再現できることが最大の特徴です。

「Torelief」につきましては、欧米で業界標準版となっている「Y Type(国内ではT Type)」のCTP版を一昨年海外で先行発売し、昨年秋に国内での上市も果たしましたが、国内及びアジア地区のお客様の声にお応えして、「WF-II Type」のCTP版上市の鋭意開発を進めて参りました。近日発売出来る見通しとなり、今回IGAS展に出展致します。

 東レはコーポレートスローガン「Innovation by Chemistry」のもと、独自の高分子・感光性材料技術、成膜・薄膜コーティング技術を活用し、印刷業界の未来を担う革新的な環境配慮型印刷材料を提供して参ります。


【展示製品ラインナップ】

1.水なしケミカルレスCTP版「INNOVA(イノーバ)」 (参考出品、近日発売予定)

 (1)究極の環境対応、水なしケミカルレスCTP版
   ?通常のサーマルCTPセッターでの描画後、現像液などの処理液を一切使用せず、
     専用水洗ユニットで水洗いする簡単な処理で刷版が作成可能です。
   ?従来の水なし平版では、表面保護のカバーフィルムを使用しておりましたが、    
     INNOVAでは、カバーフィルム・レスと致しました。
 
 (2)検版性
   刷版は検版でき、cc-dotでも読みとりが可能です。

 (3)「INNOVA」専用 水洗ユニット
   ?水道水の給排水とブラシのみのシンプルな構造です。
   ?従来の水なし自動現像機に比べ、高速処理が可能でコンパクトな設計です。
   ?日常メンテナンスも簡単な清掃と定期的な注油のみです。
   ?もちろん回収廃液は発生いたしません。

 (4)従来のサーマルセッターで出力可能
   ?通常のサーマルCTPセッターでご使用頂けます。
   ?来春までに各セッターメーカーの認証を取得し、量産販売の予定                                   

2.感光性樹脂凸版「ToreliefCTP(Y Type(国内ではT Type))(発売中)
 感光性樹脂凸版「ToreliefCTP(WF-II Type)」(参考出品、近日発売予定)
 感光性フレキソ版「ToreflexCTP(MRQ Type)」(参考出品)

 (1)印刷品質が向上
  アナログ版に比べて再現性・露光ラチチュードが一段と向上。
  アナログ版で再現不可能であった高精細な網点再現も可能となり、
  仕上がり品質が劇的に向上します。

 (2)製版作業がよりシンプルに
   ネガフィルムが不要となることで、焼きぼけや異物噛み込みなどの製版ミスも
   発生しにくくなり、無駄な焼き直しが大幅に削減出来ます。

                                                    以上
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W2インキの実演に向けて技術者集団が桜井グラフィックシステムズ・岐阜工場へ集合

日本WPAはこの度、業界新聞記者に発表したW2インキ(水洗浄性インキ)をIGAS展で実演するにつき、インキ、版、用紙、印刷機の分野の技術者たちが19年9月6日、?桜井グラフィックスシステムズ岐阜工場に集まり、実演機OL466SDで実演の詳細の最終的な詰めを行った。

藍のつやを上げた改W2インキを持ち込んで印刷試験の結果、艶は一般の水なしインキと見分けがつかないレベルまで上がってくれた。

実演機で水系洗浄液WW-1をローラーにかけた時のVOC放散量と、洗油で行った時のVOC放散量を比較した結果、WW-1のインキローラー洗浄時のVOC放散量は洗油の場合の放散量の1/4?1/5の値を示してくれた。
            WW-1        洗油
かけた瞬間     300ppm     1500ppm 1/5
洗浄時の放散量  120ppm     400?500ppm 約1/4
このくだりは、IGAS展の実演で示すこととなる。

なお、W2インキはHタイプのものを機械が温まった段階で投入して調べた。
機械温度をわざと上昇させて、W2インキの地汚れ限界を調べてみた。その結果、32度でも地汚れを起こさないことが判明した。本席に立ち会い、このテストをリードしてきた疋田巳次氏は地汚れ性、転移性、ツヤは当初心配したほどのものでなく、IGAS展ではW2インキ一本で実演ができると、言いきってくれた。

また、このインキは鉱物油は一切含まれず、全て植物油で作られていて、その意味ではVOC FREEと称せられるのだ。
台風9号の来襲を気にしつつ、技術者一同は美濃で突っ込んだテストを行った。

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WW?1洗浄液のVOC放散量の測定風景

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IGAS展へ出品する水なしの実演機

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W2インキIRODRY、改良型W2インキを持ち込んでテストを実行する。

2007年9月 6日

日本WPAが業界紙記者に環境対応の新しい「水なしVOC削減印刷方式」を発表

日本WPAは8月31日(金)、東レ株式会社本社会議B室で、印刷業界紙、12社の記者の参集のもとで記者発表を催した。
この席には田畠久義会長、依田英祐理事、小川勇造理事、五百旗頭事務局長、それに製品で協力を願った、大日本インキ化学工業株式会社の金子雅道部長、東レ株式会社の島地啓部長が出席して、説明にあたった。

水に溶ける性質をもった画期的な環境対応インキ、W2インキ(水洗浄性インキ)の実用化のめどをつけ、「水なしVOC削減印刷方式」として発表した。

都市型産業の印刷産業は業界全体として、VOCの放散量はわが国では塗装業界に次いで、ワースト2の地位になっている。大気汚染防止法の意図するところから見て、我々印刷人はVOCの放散量を極力削減することを目指さねばならない。中小オフセット印刷工場でのVOC放散量の測定事業を重ねた結果、その発生源の第1が湿し装置から、第2が洗油を使う洗浄から、第3がインキからであることがわかってきた。

第1点は水なし化で解消できた。

第2点が今まで問題とされ、非洗油化で洗浄をはかるにはW2インキの登場が待たれていた。このインキは水系の洗浄液でインキ洗浄ができ、VOC放散を極端に抑制できる利点を持つ。今まで待たれていた革新的なインキの実用化にこぎつけることができた訳である。

第3の点、このW2インキはその性質上、VOC放散量も低く抑えられている。
水なし版とW2インキを使うと、そのVOC発生量は今までの水なし・洗油洗浄から見ても1/10ぐらいに抑え込める。

この新製品の環境面での有利さを訴求し、印刷人の責務として一層の認知と普及を目指してゆく。よって、W2インキを使用するとき、バタフライロゴと対にして、新しく制定したW2ロゴを印刷物に掲示する。

なお、W2インキの実演をIGAS展の会場で桜井グラフィックシステムズ様の466SD(菊半裁4色機)印刷機を使って実演する。

また、9月21日(金)午後3時から国際水なし印刷セミナーを開催することになった。この催しはベルギー、ドイツ、米国、中国から水なし印刷会社の要人を招聘して、その使いこなし方、ビジネスモデルを勉強する内容である。

活発な質疑応答のもと記者発表は4時に終了した。

2007年9月 1日

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