日本WPA : Japan Waterless Printing Association

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日本WPAの活動  - 2007年8月 -

日本WPA、環境対応の新しい「水なしVOC削減印刷方式」を実用化

以下は、日本WPAが8月31日に発表したプレスリリースの内容である。
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日本WPAは、この度、水なし印刷の特長を引き出し、枚葉オフセット印刷におけるVOC放散量を大幅に削減できる環境対応の新しい「水なしVOC削減印刷方式」の実用化にめどをつけ、関連協賛会社とともに、IGAS展の場で実演発表する運びとなった。同時に、この製品群を日本WPA会員が購入して使える道筋を整えた。

新しい「水なしVOC削減印刷方式」とは、以下の要素を含む製品群である。
・ 水なし印刷であるため、湿し水装置からのVOC放散がない。
・ 水洗浄性VOCフリーインキ(W2インキ)を使用する。
・ 中性の水性洗浄液を使用してローラー洗浄を行い、かつ、含侵タイプの自動ブランケット洗浄装置を使用することにより、洗浄工程から発生するVOCを大幅に削減できる。

(オフセット印刷工場でのVOCの最大発生要因は、洗油による洗浄であり、これを中性の水性洗浄液でローラー洗浄ができる点は、画期的な環境印刷方式と言える。)


また、日本WPAは、この新しい水なしVOC削減印刷方式を広めるために、バタフライロゴと抱き合わせて表示する新たなロゴも制定した。このロゴは、日本WPA会員が、W2インキを使用し、かつ水性洗浄液で洗浄を行なう場合に使用することができる。

水洗浄性VOCフリーインキ(W2インキ)は大日本インキ化学工業株式会社が、中性の水性洗浄液は東レ株式会社が開発した。

我々日本WPAは、創設時の2002年6月にサンケミカル社のW2インキの印刷実演を行い、我々の環境への取り組み姿勢を示す構想をもっていた。
Non-VOCタイプの水洗浄性インキを、揮発性の洗油とは違う水性洗浄液で洗浄することは、中小オフセット印刷会社の印刷現場からVOCを大幅に削減できる印刷方式となるはずであった。しかし、その洗浄液は強アルカリであり、印刷現場ではその取扱いに苦慮する一面をも持っていた。さらに、このインキは外国製のインキでジャパンカラーでなく、カラーマッチィングの難点も伴っていた。このような事から、この印刷実演の構想を取りやめにした経緯があった。

日本WPAは、サンケミカル社の親会社である大日本インキ化学工業に折衝し、同インキ実用化に向けての改良ロードマップの提示を受け、日本WPA会員会社の工場において改良インキの印刷テストを繰り返した。その一方で、水性洗浄液の方も、東レ株式会社とともに、中性かつ実用化に向けて改良にあたった。

そして、ついに2007年9月に開催されるIGAS展において、株式会社桜井グラフィックシステムズの協力を得て、同社のオリバー466SD(菊半裁4色機)印刷機で、新しい「水なしVOC 削減印刷方式」の実演展示を実現できる運びとなった。実演中は、VOC計測機を横に備えてVOC測定を同時に行い、従来の印刷方式より、大幅にVOCを削減できることをご覧いただけるようにした。

思い起こせば、我々は、日本WPA創設時から、W2インキの実用化を目指しており、その念願が5年目にして、やっとかなえることができたわけである。この間、W2インキの開発拠点は米国から欧州、最後は日本に移管されたわけだが、ほぼ地球を一周し、日本の独自技術で世界の印刷界をリードする「VOC削減印刷方式」を完成できたことに、感慨無量の念を禁じ得ない。

印刷ユーザー団体が主導して、このような環境対応の印刷方式を開発したのは初めての事例であろうが、日本WPAは環境を標榜する団体として今後もさらなる環境印刷製品の開発、発展に寄与するとともに、印刷需要家筋にも環境印刷方式を広めてゆく所存である。

この製品群はその製品の素材内容、当初のロット量からして、製品価格は割高にならざるを得ないが、その環境価値の卓越さを理解いただき、市場への一層の認知に努めていきたい。

このW2インキは大日本インキ化学工業様、水性洗浄液は東レ様のご協力の賜物で実用化できた。また実演においては桜井グラフィックシステムズ様に多大なるご協力をいただいた。本席を借りて、深く感謝申し上げたい。

平成19年8月31日
日本WPA(日本水なし印刷協会)
会長 田畠久義

w2logo.jpg

2007年8月31日

日経産業新聞にW2インキの特性が取り上げられる

以下は、8月31日の日経産業新聞の1面に掲載された記事である。

日本水なし印刷協会、印刷機の洗浄時、油性洗剤不要に。
2007/08/31, 日経産業新聞, 1ページ,

 印刷会社などで構成する日本水なし印刷協会(東京・文京、田畠久義会長)は、大日本インキ化学工業東レと共同で有害物質を含む廃液を削減する「水なし印刷」の新技術を開発した。水に溶けるインキの原料となる特殊な樹脂を使い、版や印刷機を洗う際に油性洗浄液を使う必要がない。

 大日本インキ化学工業が開発した樹脂を使ったインキは水系の中性洗浄液で洗い流せる。このインキに最適な水系洗浄液を東レが開発。従来の水なし印刷と比べ、揮発性有機化合物(VOC)の放散量は約四分の一。通常のオフセット印刷に比べると十分の一程度という。

 水なし印刷は版の表面にインキをはじくシリコンゴムを使ってインキの付かない部分を作る。化学物質を混ぜた水を使うオフセット印刷に比べ、環境負荷が低い。

 ただ水なし印刷もインキは油性で版などを洗う際は揮発性で油性の洗浄液を使う必要があった。

●満員御礼●IGASにて国際水なし印刷セミナーを開催

国際水なし印刷セミナーのご案内

印刷界において今年最大の展示会、IGAS展が9月に東京ビッグサイトにて開催されます。私ども、日本WPAはこの展示会に東レ株式会社様と一緒に出展いたします。

同時に、水なし印刷の分野で国際的な話題をよんでいる外国企業等の講師をドイツ、ベルギー、米国、中国から招聘し、水なし印刷の発展する様子を語る「国際水なし印刷セミナー」を開催することになっています。

講師の方々は、UV水なし印刷で独特のジャンルを築いてくれているEWPA会長のDetlef Braun氏(ドイツ)、コルティナ輪転機で水なし印刷をコールドセット、ヒートセットの両用をこなしているRudy Bertels氏(ベルギー)、環境対応で名をはせているDale Ford氏(米国ワシントン市)、それに、世界の印刷界で今一番、成長を遂げ、毎日欧米へ向けて印刷物・90コンテナーを出荷している驚異の会社、鶴山雅図仕印刷有限公司(HESHAN ASTROS PRINTING LTD)の陳強(Chen Chiang)氏にご登壇いただきます。

どうかこの貴重なる機会に、ぜひともセミナーをご聴講いただきたく存じます。また、講演終了後、講師を囲み懇親会を開催させていただきますが、こちらの方へもご参加いただきたく、ご案内申し上げます。


1.日程 :平成19年9月21日(金) 15:00?17:00 (受付開始 14:30)
     
2.会場 :東京ビッグサイト 607会議室

      http://www.bigsight.jp/general/access/index.html

      懇親会:会議棟8F スカイレストラン「リストランテ・トレヴィ」


3.会費 :会員・協賛会員は1名様まで無料
      追加:講演会:2000円/人 懇親会:3000円/人 (当日徴収)


4.内容 :

 15:00?15:10 挨拶 日本WPA会長・田畠久義
               全印工連水なし印刷研究会会長・奥継雄氏

 15:10?15:35 EWPA会長 Detlef Braun氏
        自らは水なしUV印刷のコンサルをしている。
        KBA、ローランドで取り組み出した水なしUVの現状、ホットな水なしUV印刷の
        状況を報告してくれます。

 15:40?16:00 Mozaic社・社長・Dale Ford氏
        同社は首都ワシントン市にあり、1993年以来のWPAの会員で、全米で一番、
        環境問題に取り組んでいる会社で、水なし印刷、グリーン電力に積極的に
        取り組んでいます。

 16:05?16:30 De Persgroep Publishing社 EPC(Eco Print Centre) 
           Rudy Bertels氏(Managing Director)
        氏は1年ほど前にも自ら来日し、日本の主なる水なしオフ輪ユーザーを訪問し、
        自社でのHeatset印刷開始に向けた情報収集をされていました。
        EPCでは、今春よりCortina機に追加設備したヒーターを利用して、Heatset印刷に
        よる新聞以外の印刷(主に新聞に折り込む無料情報誌の印刷)を始め、
        Coldsetの新聞印刷とHeatsetの商業印刷が一つの新聞印刷機で、
        それも全く同じインキで実施可能という新しい使いこなし方を構築し、
        欧州内外から大変注目されています。

 16:35?17:00 鶴山雅図仕印刷有限公司(HESHAN ASTROS PRINTING LTD.
           董事(Director)陳強(Chen Chiang)氏、
        珠江デルタの鶴山市でこの20年間で立ち上げた、驚異と驚異の印刷会社
        枚葉4色以上機を85台所有しています。
        得意先は全て欧米の会社で毎日、納品ものを90台のコンテナーで出荷しています。

 17:00?    講演会を散会。

 17:15?19:15 水なし2団体主催、「講師4氏を囲んでの記念パーティ」

4.その他:・講演会は同時通訳が入り、ヘッドセットで受講していただきます。

      ・都合により日程の一部変更が生じることがございます。
       その節は、ご連絡申し上げます。参加者には参加者要綱を追ってお送りいたします。

      ・席数が十分でなく、各社2名、最大110席となり次第締め切りとさせていただきます。
 
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国際水なし印刷セミナー参加申込書 JWPA

Download file:PDFファイル

    平成19年8月吉日

    日本WPA会長・田畠久義
    事務局長・五百旗頭忠男

    112-0006東京都文京区小日向2-31-14
    tel090-8480-3274 fax03-5976-8030
    t.iokibe@kde.biglobe.ne.jp             
    http://www.waterless.jp/

2007年8月20日

ドイツ連邦国環境省が水なし印刷を環境促適用のために助成を行う

欧州で「環境技術助成」について調査を行っている、望月浩二氏の連絡によると、ハイデルベルグ102?8Pを2台入れているエッセン市のDZE社( Druck Zentrum Essen)GmbHはこの度、環境にやさしい印刷方式の実用化を目指し、ドイツ連邦政府より、補助金の供与を受けることになった。

水ありオフセットではIPAを使わざるを得ない、湿し装置の問題がある。そこで、水なし印刷でのVOC放散量の大幅削減を目指した印刷方式がドイツでも注目され始めている。

オフセット印刷でのVOC放散量の30%は現実的には、IPAおよびその代替え品が占めていて、この部分を水なしでなくすことを狙っている。また、水なし化によって、廃水量、使用ウエス量が減りってくれる利点も生じたとしている。

水なし印刷の環境優位性を評価した、DZE社への助成プロジェクト内容
 
 望月浩二氏・御参照資料:Download file:PDFファイル

2007年8月15日

東レとFFGSが「東レ水なし平版」の国内総代理店契約を締結

当会の賛助会員である東レ(株)と富士フイルム グラフィックシステムズ(株)が、「東レ水なし平版」の国内総代理店契約を締結しました。

以下、同社発表資料より

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富士フイルム グラフィックシステムズと「東レ水なし平版」の国内総代理店契約を締結
? 幅広い販売網の活用と技術の融合により、環境配慮型商品の普及・拡大を加速 ?

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:榊原定征、以下「東レ」)は、東レが開発・製造する水なしオフセット印刷版材「東レ水なし平版」の販売を強化するため、富士フイルム グラフィックシステムズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田整、以下「FFGS社」)との国内総代理店契約を8月1日に締結いたしました。これにより、「東レ水なし平版」の国内販売は10月1日からすべてFFGS社を通じて行なってまいります。

 近年、環境意識が高まる中、印刷工程での湿し水が不要で有害な有機溶剤(VOC)を排出しない水なし印刷方式の需要が拡大しており、その基幹材料である「東レ水なし平版」の販売は2003年以降、全世界で年率約20%の高い伸びを示しています。東レは、今回の国内総代理店契約締結に伴い、国内最大の印刷資材商社であるFFGS社が持つ全国的な販売網を活用し、「東レ水なし平版」の一層の普及・拡大を進めます。

 同時に、今回の両社の協業は、FFGS社が保有する高精細、多色、カラーマネジメント『i-colorQC』などの製版(プリプレス)分野でのソフトの高い技術力と、東レの水なし印刷におけるノウハウとを融合することによって、お客様が抱える印刷の課題解決を図り、より高品質・高付加価値な印刷を提案します。また、FFGS社の幅広いサービスサポート網を通じて、より充実した各種機器メンテナンスサービスをお客様に提供することも可能となります。

 「東レ水なし平版」は、1979年の発売開始当初から、印刷品質の安定や印刷オペレーションの安定への貢献が評価され、市場を拡大してきました。近年では、環境意識の高まりから、印刷工程におけるVOCの大幅削減を可能とする環境対応面の特長が注目を集めており、販売量は急拡大を続けています。また、水なし印刷による印刷物に添付される「バタフライマーク」※1の認知も浸透しつつあり、印刷発注時に水なし印刷を指定するお客様が増えています。

 東レは、今回のFFGS社との契約締結により、「東レ水なし平版」の国内市場での販売拡大にさらに弾みをつけ、3年後の2010年には売上倍増を目指してまいります。

 東レは、昨年10月に策定した中期経営課題“プロジェクトInnovation TORAY 2010(略称:IT-2010)”において、情報・通信・エレクトロニクス分野を成長する重点4領域の一つと位置付け、先端材料を中心とした事業拡大を推進しております。「東レ水なし平版」は、東レが持続可能な循環型社会発展に向けて省資源・地球環境保護に取り組む“エコドリーム”活動の一端を担う環境配慮型商品として、今後も積極的な技術開発、事業拡大に努めてまいります。


※1「バタフライマーク」
水なし印刷を通じて環境保全を図る「水なし印刷協会(WPA)」の認定を受けた企業が、水なし印刷で作成した印刷物について使用を認められるロゴマーク。最近では企業の環境報告書や広報誌など、企業イメージを訴求する印刷物を中心に採用が進んでいる。


【ご参考】

■ 東レの印刷材料事業の概要
 東レは、1977年に感光性樹脂凸版「トレリーフ」の商品化により、印刷材料事業を開始しました。その後、オフセット印刷版材「東レ水なし平版」、感光性フレキソ版「トレフレックス」を発売するなど、高分子・感光性材料技術、成膜・薄膜コーティング技術を活用した製品の開発・製造を推進しております。また印刷材料分野で培われた技術が、他の電子材料や液晶カラーフィルター事業にも活かされています。

 同社の印刷材料は、「東レ水なし平版」をはじめ、感光性樹脂凸版ならびに感光性フレキソ版についても水による現像が可能であり、いずれも環境配慮型製品である事が大きな特長となっています。

■ 東レおよびFFGS社の概要
<東レ株式会社>

1. 設   立 : 1926年
2. 所 在 地 : 東京都中央区
3. 代 表 者 : 代表取締役社長 榊原 定征
4. 事 業 内 容 : 合成繊維、プラスチック・ケミカル、情報通信材料・機器、炭素繊維複合材料、環境・エンジニアリング、ライフサイエンスその他製品の製造および販売


<富士フイルム グラフィックシステムズ株式会社>

1. 設   立 : 1950年
2. 所 在 地 : 東京都千代田区
3. 代 表 者 : 代表取締役社長 
4. 事 業 内 容 : 印刷関連資材・薬品・機器・ソフトウェアの販売および関連する技術サービス

以上

2007年8月 8日

新製品封筒タイプのクリアファイル

清水印刷紙工(株)はこの度、日本と世界の2大カメラ賞を受賞した新しい名機・ペンタックスK10Dのパッケージを制作加工した。画質革命と銘打ったカメラのイメージにマッチしたデザインで、その包装箱は蒸着紙に次の工程を経た内容で加工された。

  ホワイト→(インターデッキ)→墨→墨→(インターデッキ)→マットOPニス→剥離OPニス
 →UVクリアコーター→デリバリー上でUV3灯照射

カメラのざらつき感を持たせるべく、墨は2度乗せ、種類の違うニスを多用している。水なしFM印刷を使ったおかげで、暗部の網は開いてくれ、画質に重厚感が出てくれた。

スリーブの加工は、次のとおりである。

 プライマー→(インターデッキ)→墨→藍→紅→黄→(インターデッキ)→ホワイト→ホワイト
 →OPニス→デリバリー上でUV3灯照射

細かい模様が再現され、しかも、点質はくっきりとしたものに仕上がっている。

同社はこの度、折り返し辺のついた封筒タイプのクリアファイルを製品化した。この加工は高周波でとめたものでなく、接着材でとめている。それゆえ、独自の機械で自社加工を施せるようになった。この鮮やかな模様は水なしFM6色印刷であり、色域は相当に広がっている。まとまった量が必要で、納期のない急なイベントなどに活用されている。入れた品物が滑り落ちない気配りがなされ、しかも相対コストは安くつくという。

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ペンタックスK10Dのスリーブつきパッケージ

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折り返しの片のついた新しい封筒タイプのクリアファイル。押え片を中に入れることで、封入物は密閉の形になる親切な一品。

2007年8月 3日

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