日本WPA : Japan Waterless Printing Association

ホーム 日本WPAについて 水なし印刷について バタフライロゴについて お問い合わせ
ホーム > 日本WPAについて > 日本WPAの活動 - セミナー・見学会 -

日本WPAの活動 - セミナー・見学会 -

第13回セミナー見学会を美濃市で開催

2007年11月27日

日本WPAセミナー見学会、ならびに全印工連水なし印刷研究会併催のセミナー見学会が11月26日、桜井グラフィックシステムズ・岐阜工場で、環境最上位に上げられる、オフセット印刷方式「VOC削減・水洗浄性インキ」の実演勉強会を60名の参加者を得て行った。実演に先立ち開催されたセミナーでは、参加者は岐阜羽島駅に集合し、大半の方は専用バスで現地に向かった。

 長良川と山間に囲まれた、桜井GS岐阜工場は文字通り環境先進の工場である。1989年1月に第1期竣工を見た、この印刷機械工場は無窓、高天井の完全エアコン工場で、まさに精密印刷機を作り上げるにふさわしいインフラを備えている。加えて、2004年10月にISO14001を取得されている。さらに、2006年12月に、NEDOと提携してグリーン電力発電の太陽光発電設備を設置、2007年12月に、330 Kwまでの増設を図った。これで工場電力の10%をまかなえるという。文字通り印刷界では、大変に環境先進のものづくりに励まれる姿を見て、啓発を受けた。

10:40~11:55 歓迎の辞 (株)桜井グラフィックシステムズ・会長・桜井美国氏の挨拶
挨拶 日本WPA会長・田畠久義、「この工場の環境指向に敬意を表する。桜井マシンはコンパクトでエコの視点から賞賛に値する印刷機械である。2001年プリント展でW2インキの試験印刷結果を発表し、やっとこのたび、実用化のめどをつけた。わが協会はVOC計測事業に着手し、環境対応の印刷ものづくりを今後とも推し進めたい。」と話した。
挨拶 全印工連水なし印刷研究会・会長・奥継雄氏はW2の商品化までの経緯、実用域に来たる間での苦労話の一端に触れてくれた。
071126seminar3.JPG
熱心に聴講する参加者

11:00~11:30  セミナー1「W2インキの特性と印刷上の留意点」
大日本インキ化学工業(株) 部長 金子雅道氏
W2インキの商品特性、ナチュラリス100 W2の紹介、洗浄の注意、W2ロゴの運用について、テストの申し出と窓口などを懇切丁寧に触れてくれた。(本稿は追って、詳細の掲載をさせていただく。)
071126seminar4.JPG
金子講師のW2インキの説明は熱のこもったものであった。

071126kaneko1.JPG
W2インキは純植物油の組成で鉱物油は一切入っていない、VOC freeタイプである

11:30~12:00 セミナー2「桜井グラフィックシステムズ様でのグリーン電力運用、導入
のいきさつと費用、効果」

松尾本部長が工場の概要紹介をされた。「太陽光パネルの製作工程の中にはシルクスクリーンの技術も利用されている。印刷機は精密機であるがゆえ、無窓・エアコン工場とし、平成1年に第1期工事完成した。次いで平成10年第2期工事が完成、今では太陽光発電で10%の電力をまかなっている。NEDOとの間で契約を交わし、共同研究、実証実験、性能向上、コスト削減の研究の義務を負っている。これを機会に地域の環境啓蒙活動、環境教育にも関与し出した。グリーン電力は化石燃料に頼らない電力でCO2発生がゼロという、産業人は今後推し進めねばならないテーマとなろう。」と結ばれた。
(株)桜井グラフィックシステムズ・品質保証部・技師補 杉田知己氏が太陽光発電の詳細の説明をされた。
セミナー3「W2インキで印刷してみた印象、注意点」
(株)桜井グラフィックシステムズ・国内技術本部技術推進課・課長・疋田巳次氏は水なし印刷会社での20年近くのキャリアを積む実務家の立場からW2インキを使ってみた結果の報告をしてくれた。
 印刷条件
●桜井OLIVER 466SD 菊半裁4色機
●胴仕立て条件は標準設定
●版ーブラン間印圧 0.1
●ブランー圧胴印圧 0.13〜0.15
●印刷スピード    10,000枚/時
●インキツボ温度     27度
●インキ練ローラ温度  25度
●印刷機周り温度    28度〜30度
 印刷材料
●インキ:大日本インキ化学工業(株) 
  VOCフリーインキ ナチュラリス100 W2
●ブランケット:バルカン・イメージ 
●印刷用紙:三菱製紙(株)
  ニューVマット FSC−MX 104.7g/?
●プレート:東レ? 水なしCTP版 VG−5
●洗浄方式:東レ? W2システム
  中性・水性洗浄液 WW-1 
 使用感
●全体的に光沢不足
●印刷中のトラブルは無い
●印刷開始時はマゼンタのみ汚れ発生
   10数枚で解消
●インキ洗浄時間は、従来と大差ない
●ブランケットインキ残りは認められない
    通し枚数が少ないためか
    ロングランの実証必要
 地球環境に対する取り組み
●従来の水なし印刷における、環境対応の更に一歩上を行くシステム
●今後、インキの改良は必要
●職場環境の改善向上
●地球環境に対する取り組み
●企業イメージ向上のツールとして、水なし印刷は今後発展していくであろう
 工場でのデモを 体験
●IGAS2007で行ったデモと同じスタイルで実演をする。
●印刷品質やVOC濃度測定値をご覧になり、そのVOC放散量の低さを体験していただく。

12:00~13:00 工場見学に移った。1機数億円もするETCゲートのようなドイツ製大型機械工作精度検査機が設置されていた。パネルの穴あけ精度をミクロン単位まで計測できる代物である。これなら昔よくあった機械の当たり外れは出ない。フレキシブル・トランスファーラインは24時間、機械のフレーム・ベースを切削加工する、完全自動のラインで、他のメーカーより、多品種小ロットで小回りをきかせられる生産方式を確立していた。3次元CADは圧巻で、設計部にはドラフトやCADがまったくなく、自動車会社並みの3次元設計を行い、設計後すぐにシミュレーションがPC上で見える妙技を見せてくれた。1年で新機種の開発ができるというから、驚きであった。これこそこれからのものづくりの真髄ではなかろうか。
シルクスクリーンは台車方式の生産方式を採用していた。

071126demo7.JPG
オリバー機での注目の実演に見入る参加者

その後、ショールームでW2インキを使ってのオリバー機での迅速立ち上げ(版つけ・刷り出し・色合わせ)の実演、洗浄時のVOC発生量の比較測定を行う。洗い油を使って洗浄するとVOC放散測定器では5000~7000ppmを示したが、水系洗浄剤WW-1では1/10の500ppmを示したに過ぎなかった。
071126demo10.JPG
確かにVOCの放散量は1/10である。VOC放散量の低さに注目

071126demo16.JPG
刷り出しは早い、地汚れもおきない、楽に印刷できた

13:00~13:20  専用車で昼食会場まで移動、
13:20~15:00 美濃緑風荘にて昼食、懇親会が開催された。会員同士が、親密な情報交換に当たることができた。16:00 バスは名古屋駅に到着、そこで流れ解散とした。

ページのトップに戻る