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印刷ビジネスレポート5月号に掲載される 水なし印刷は計測の結果からもVOC発散量の少ないことに注目!

2006年5月31日

VOC・22年までに3割削減を目標に
発生量ワースト2の汚名返上へ
水なし「W2インキと新洗浄液」で水ありの4分の1に

5月からVOC排出抑制制度スタート
 薬品の環境達成度は,PRTR法(化学物質管理促進法)や有機則、消防法に準じて判断することが出来るが、現在最も身近な問題として関心を集めているのが今年五月から施行されたVOC(揮発性有機化合物)削減の問題であろう。
 平成16年の5月に、大気汚染防止法の改正がありVOC排出抑制制度が盛り込まれた。公布後2年以内の法令が定める日に施行が決まっている。それが今年の五月と言うことになる。平成22年度を目処に現状の排出量から3割程度の削減達成が当面の目標となっている。
 5月以降は一定の基準に基づき工場や事業所などで,VOC排出量の規制や測定の義務付けが行われる。同時に、これと並行して水質汚濁の防止も、重要な課題として課せられ、廃液、排水を出さないことは、VOC排出量の規制と共に印刷物を作成する工程で「ゼロエミッション(廃棄物)」を実現する重要な要件となっている。 
VOCによる汚染は、主に土壌、地下水や空気などの汚染で、常温・常圧で揮発する有機化合物が原因となる。頭痛やめまい、中核神経や肝臓・腎臓などの機能障害と発癌性を誘発することから問題視されている。このため世界規模での取り組みが行われ、米国では大気清浄法、EUはVOC貯蔵施設指令、韓国は大気環境保護法、台湾は大気汚染防止法などの政令で削減に取り組んでいる。

VOC対策アドバイザー制度の計測結果
これまで印刷工程でのVOC対策は、インキが中心となっていたが、ここにきて湿し水や洗浄液のVOC対策が脚光を浴びている。
 国内VOCの発生量のワースト2が印刷産業だ。ほかには塗装業界も大量のVOC発生源となっているが、このほど東京タワーの塗り替え作業が行われたが、大気汚染防止法の施行と合わせてVOCを発生させないペンキを採用して、VOC削減への一助としてテレビで紹介した。それに合わせてIPAを使わない水なし印刷を継続してきている文祥堂印刷が東京都の目に留まり、水なし印刷によるVOC抑制の効果を3月28日の「ニュースプラスワン」でテレビ放映した。東京タワーのペンキと水なし印刷、かけ離れた二つの現場が一般社会には、地球環境を守る大事な活動として話題を呼んだのだ。
 また東京都は、VOC削減の規制と合わせて「測定」を呼びかけているが、このほど「VOC対策アドバイザー制度」をスタートさせた。都内の印刷工場が対象になるが、専門知識と経験を持つアドバイザーが工場を訪問し、無料で工場内のVOC数値を測定してくれるのだが、先の文祥同とやはり水なし印刷を進める文星閣の2社がこの制度を活用し計測した結果、IPAを含む湿し水を使う通常CTP印刷に比べ、湿し水を使わない水なし印刷は約4分の1のVOC排出量にとどまるという結果を示し、湿し水の特性に一歩踏み込んだ新たな報告を提起する形になった。

1位洗い油、2位IPAが工場内順位
 文星閣が東京都のVOC対策アドバイザー制度を利用したのは今年1月26日。工場の内外60カ所を対象に専用計器で計測した。同社には「水あり」で印刷する2台の四六半裁機を設置した3階工場と、「水なし」で印刷する菊全6台を設置した2階工場があるがため、結果的に水ありと水なし、湿し水を使うケースと使わないケースを比較する形になった。
 両工場の機械周り、胴間、換気扇などを計測したが、その計測数値は、平均で水あり300ppm、水なし100ppm以下でまとめられた。作業に使用された材料を単体で計測すると、インキで100?150ppm,IPAで1000?10000ppm、荒い油で500?4000ppmと場所と容器の大きさにより異なる。
 印刷工場内の揮発性物質の充満している発生源要素の1位は洗い油、2位はIPA、3位はインキという結果になった。発生源のほとんどが洗い油とIPAが占めることも判明した。またIPAの代替としての新製品・H液からも強いVOC下計測され、工場内でトータルVOCが削減できるのは、水なし印圧方式に限られるという事実が驚きを伝えたという。
 またW2インキと新中性洗浄液でのローラー洗浄と通常のインキと洗い油でのローラー洗浄を比較するとW2洗浄時が195ppm以下に対して、洗い油洗浄時は300?800ppmと、予想通りの高濃度VOCを発生させている。
 全国の水なし印刷を進める企業で構成する日本WPAは通常オフに比べて、環境公害の面で有利であることから、関心を高める印刷発注企業への働きかけを強める構えだが、これまでの「環境廃液の削減と有害な廃液を出さない特長の水なし印刷」という環境優位の表現から、「工場内でのVOC発生を大幅に削減できる水なし印刷」と、環境高位へ踏み込んだ表現にする考えを示している。

JP展でIPAゼロの効果を訴える
 日本WPAは昨年12月に、湿し水に含まれるIPAに着目して?IPA製造時における二酸化炭素排出量、?IPA使用時におけるVOC排出量、について調査している。
 結果から見ると?の場合、IPAを1kg製造する過程で大気に放出される二酸化炭素はIPA・1kgあたり1.19kg・CO2という計算になった。また?のIPA使用時におけるVOC排出量では、次のような結果を得ている。
▽IPAの主な用途は、印刷用湿し水、溶剤、洗浄剤などである。全業種における国内での製造量・輸入量は173,110t(平成14年)。
▽その内、印刷業界で使用されるIPA使用量は14,748tである。
▽印刷業界で使用されるIPA使用量に対する大気放出量の割合の一例として、1,300tの使用量の内、1,200tが大気放出されていることから、IPA・1kgあたり0.92kg・VOCということが計算できた。
 このことから日本WPAは、水なし印刷では湿し水を使用しないことからIPAゼロに削減することが出来るため、これらによる地球温暖化の影響を少なくすることが可能であるとしている。
 来る18日から大阪インテックスで開催されるJP2006情報・印刷産業展でブースを取り、IPAゼロ宣言をすると共に、水なし印刷の将来性を来場者と共に考えたいとしている。

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